次期会長候補者に乾英夫現会長を承認 大阪府薬

乾氏

 大阪府薬は23日、同会館で第22回臨時総会、第147回通常代議員会を開催し、次期会長候補者に乾英夫現会長を承認した。また、2024年度事業計画および歳入歳出予算を承諾した。
 次期会長については、6月の総会で正式決定される。乾氏が再任されれば、3期目の会長となる。乾氏は、「再任されれば、薬剤師が誇りをもって地域医療に貢献し、薬局が医薬品供給拠点としての役割を担えるよう全力を尽くしたい」とコメントした。
 総会・代議員会のあいさつで乾会長は、「2024年4月からいよいよ第8次医療計画がスタートする。大阪は5疾病・5事業であるが、その中に感染症対策も盛り込まれており、二次指定医療機関として7割を超える保険薬局に協定を結んで頂いた」と報告。次のパンデミックに備えて、大阪府薬が、「薬剤師がワクチン接種の担い手となるように毎年研修会を開催している」ことも紹介した。
 2025年からスタートする地域包括ケアシステムにも言及し、「今回の調剤報酬改定で薬局・薬剤師が地域の医薬品供給拠点の役割を担うためのフィーが付けられた。大阪府薬では、地域の薬局・薬剤師の活動が目に見えるように尽力し、次の世代に繋げていきたい」と抱負を述べた。
 本年11月10日に大阪で開催される第26回近畿薬剤師学術大会についても、「地域薬剤師会の皆さんにも分科会での口頭発表などへの協力をお願いしたい」と呼びかけた。

渡嘉敷氏

 続いて渡嘉敷奈緒美前衆議院議員が、「落選して2年経った。現在、自民党は大変なご迷惑を掛けており正直辛いが、また皆さんに信頼して頂けるように改めていくことが重要である。党も議員も失敗後のリカバリーが大切で、私自身もなぜ落選したのかレポートを書いた」と述べ、次期選挙に対して並々ならぬ意欲をみせた。
 さらに、「今回の能登半島地震でも薬の重要性が証明された。私のSNSによる薬の情報提供も被災地の皆さんに大変喜んで頂いた。薬剤師のアドバイスとOTCの供給をセットで行うようなったのも今回の震災からである」と事例を挙げ「我々薬剤師がもっともっと国民に役立つ環境を作っていきたいので、ご支援をよろしくお願いしたい」と訴えかけた。
 大阪府薬の2024年度歳入歳出予算額は、経常収益6億4368万5000円、経常費用6億6521万7000円で、収支差益の2153万2000円は一般正味財産より補填する。主な2024年度事業計画は次の通り。
 ◆大阪府薬生涯研修制度の構築◆日本薬剤師会生涯学習支援システム(JPALS)の活用◆第26回近畿薬剤師学術大会の開催◆医薬品乱用・依存症対策(オーバードーズを含む)への対応◆地域医療構想及び第8次大阪府医療計画への対応◆特定健康診査・特定保健指導の府民への啓発◆緊急避妊薬販売に係る環境整備のための調査事業の推進◆後発医薬品・バイオシミラーの信頼性向上とさらなる使用促進への対応◆薬局業務に関わるDX対応への支援◆薬局におけるサイバーセキュリティ対策の周知・支援◆避難所における環境衛生対策マニュアルの普及◆薬局運営・事業継承支援、薬剤師登録派遣の検討ーなど。
    

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