「P&Gビジネススクール」開校記者発表会とダイジェスト版模擬研修開催 P&Gジャパン合同会社

左から石川氏、トルスカ氏

 P&Gジャパン合同会社(本社:神戸市)は7日、東京都内で「P&Gビジネススクール」開校を記念して、同スクール設立目的と概要を説明する記者会見と、「シン・コミュニケーション力習得プログラム」のダイジェスト版模擬研修を開催した。
 本年5月9日に開校する同社初の一般向けビジネススクール「P&Gビジネススクール」は、 多くのビジネスリーダーを育てるP&Gの人材育成の基本となる「シン・コミュニケーション力習得プログラム」を一般に広く無償提供することを目的に設立されたもの。
 発表会では、主催者であるヴィリアム・トルスカP&Gジャパン合同会社社長があいさつの中で同スクールの実施背景と目的について言及。「人材育成はP&Gにとって重要なグローバル戦略であり、社員のキャリアを伸ばし、能力を高めることは長期的なビジネス構築の重要な要素である。これは日本においても同様であり、日本の次世代リーダーを育てることが重要である」と強調した。
 さらに、「P&Gは世界的に次世代リーダーを育成するベストカンパニーとして長年評価を得ており、多くのP&Gジャパン社員がグローバルで活躍している。本スクールでは、P&Gの200以上もの研修プログラムの中から厳選したものを提供する」と説明。その上で、「P&Gビジネススクールを通じて、日本の未来に良い影響を与えるとともに、日本社会へ還元していきたい」と抱負を述べた。
 続いて、市川薫人事統括本部シニアディレクターが、「P&Gビジネススクール –シン・コミュニケーション力習得プログラム-」の実施概要の説明を行った。
 市川氏は、「当社においては、効果的な“戦略的コミュニケーション”を活用することで、自分も他者も成長させることができると考えている」と述べ、「本スクールでは、管理職向け、すべての方向けに、人材育成と自己成長に必要なコミュニケーションの手法が学べる2コースを設定した」と同スクールの特徴をプレゼンテーションした。

松野氏

 プレゼンテーション後に続いて、P&G出身者の奥山真司グーグル合同会社代表とトルスカ氏がトークセッションを展開。記者会見終了後には、松野美緒P&Gジャパン合同会社人事統括本部人材育成・能力開発グループ エキスパートによる「シン・コミュニケーション力習得プログラム」のダイジェスト版 模擬研修が実施された。
 受講者は、社員一人ひとりの能力を最大限発揮させるために実践してきたP&G流の戦略的コミュニケーションの手法の一部を実際に体験した。
 P&Gの戦略的コミュニケーション、すなわち”シン・コミュニケーション”とは、①常に目的を明確にする、②どのように伝えるか(HOW)だけでなく、伝える相手(WHO)を深く理解した上で、伝えるべきメッセージ(WHAT)を構築する、③人材の育成と組織の成長を促進するために、個々の能力を最大限に引き出すことが根底にある。
 P&Gビジネススクールでは、P&Gの自社研修の数あるプログラムの中から厳選し、管理職向けの人材育成、すべての方向けの自己成長それぞれに必要なコミュニケーションの手法が学べる2コースを設定している。
 P&Gの自社研修は、全てのトレーニングは自社開発で、社員の講師による実践的な内容を実施している。最終的には、講義の理解のみならず学んだことを活かし、自分の行動をどう変えるのかを参加者と講師(ファシリテーター)が積極的にディスカッションを展開してお互いに気づきを引き出すことを大きなポイントとしている。
 P&Gビジネススクールのプログラムもこれらを踏襲して設計しているため、様々なシーンで活用できる実践的なプログラムである。
 松野氏による「シン・コミュニケーション力習得プログラム」のダイジェスト版 模擬研修のテーマは、「管理職向けコース」の後編の講座である「組織の能力を伸ばす効果的なフィードバック」。
 受講者は、上下の関係に限らず相手の行動変容を促し、成果に繋げるための効果的なフィードバック方法を学んだ。
 座学において松野氏は、まず、「P&Gではフィードバックはギフトである」、「フィードバックとは本来ポジティブなもので、成長を促すもの」、「いいフィードバックは更なる信頼を築く大事なコミュニケーションである」と強調。
 P&Gでは、フィードバックを伝える心得として”CAR (Context< 背景> 、Action <行動>、Results <結果・成果>)”を重視しており、‟率直に、段取り良く、定期的に、用意する”がポイントであると訴求した。
 座学を踏まえた上で受講者は、具体的な事例を使ったロールプレイ演習を行い‟明日からのアクションプラン”を作成した。

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