厚労省のDNAワクチン開発補助金に未使用残余額はなく返還予定なし アンジェス

 アンジェスは21日、同社が計上している DNAワクチン開発に係る補助金について、未使用の残余額はなく、返還予定はないと発表した。また、返還予定となっているのは、「アンジェスからタカラバイオ社に依頼した生産設備の構築に関する費用に係る補助金の未使用額分でアンジェスの財務諸表への影響はない 」としている。
 今回の発表は、20日の産経新聞(電子版)及び毎日新聞にアンジェスが支給を受けた厚生労働省からの補助金の返還に関する記事掲載に対応したもの。
 アンジェスは、2020 年に厚生労働省によるワクチン生産体制等緊急整備事業に選定され、93 億 8030 万円の助成金の支給を受けた。この助成金は、DNA ワクチンの開発にかかる費用及び同社から依頼したタカラバイオによる国内におけるプラスミドDNAの培養、精製等生産設備の構築に関する費用が対象であり、精製等生産設備の構築に関する費用はアンジェスが受領した助成金よりタカラバイオに渡しており、アンジェスの財務諸表への影響はない。
 アンジェスでは、DNAワクチン開発にかかる助成金を一旦前受金として計上し、助成金の使用実績の調査を受けて承認されたものを補助金収入として計上している。
 なお、現時点では全体の調査結果が未確定のため、当該助成金を前受金として計上している。記事において、交付を受けた金額の内、生産体制整備に用いられた経費総額を差し引いた残余額が返還される予定となっているが、アンジェスが計上しているDNAワクチンの開発に係る前受金に未使用の残余額はない。
 また、金額については基金管理団体による実地監査後に確定する予定である。

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