国循研究センター内の心臓カテーテルアブレーション治療専用トレーニング施設が本格稼働 ジョンソン・エンド・ジョンソンメディカル カンパニー

イノベーティブ ラーニング センター 

 

 ジョンソン・エンド・ジョンソンメディカル カンパニーは20日、国立循環器病研究センター(所在地:大阪府吹田市)内に本年4月に開設したカテーテルアブレーション治療専用トレーニング施設「イノベーティブ ラーニング センター」が本格稼働を開始したと発表した。
 同センターは、不整脈診断・治療機器モジュール「バイオセンスCARTO 3」を使用して行う心臓カテーテルアブレーション治療専用トレーニング施設で、製品の安全・適正使用のための国内外医師へのトレーニングプログラム提供により医療技術の底上げ、国内外の医療の均てん化を目的に開設されたもの。国内外の若手医師を対象としたトレーニングプログラムを9月から順次提供する。
 さらに、国立循環器病研究センターと共同で実施するトレーニングプログラムの展開も視野に入れ、今後も超高齢社会で年々増加傾向にある不整脈の一種、心房細動におけるカテーテルアブレーション治療のさらなる発展と、グローバル視点での医療の均てん化に寄与していく。
 今回のプログラム対象である不整脈の一種、心房細動の患者数は、高齢化に伴い年々増加傾向にあり、日本における患者数は、2020年で約97万人、2050年では約103万人と総人口の約1.1%を占めるまでになると予測されている。
 一方で、国内の循環器専門医1万5205人に対して、不整脈専門医は1235人と少ないにもかかわらず、根治的治療を目指せるカテーテルアブレーションの治療ニーズは年々高まっており、技術を習得した医療人材の育成と教育環境の構築は急務だと考えられる。
 ジョンソン・エンド・ジョンソンメディカル カンパニーでは、医療機器製品やソリューション提供に加え、医療従事者が安全かつ適正に製品を使用できるように、国内3カ所の同社トレーニング施設「ジョンソン・エンド・ジョンソン インスティテュート」を中心に、各地で30年以上にわたり、製品の安全・適正使用のための製品トレーニングを提供してきた。
 より高度化し、先端的なテクノロジーを搭載する同社の医療製品を、医療従事者に安全・適正に使用するには、さらなる設備および機会の拡大が必要とされている。
 国立循環器病研究センターは、海外の医師を含む若手医師を対象とした循環器領域の教育プログラムを40年以上展開しており、プログラム履修後の医師は各地の地域病院でリーダーとなり活躍するなど、優秀な医療人材を数多く輩出している日本有数の教育機関だ。同社が提供する「バイオセンスCARTO 3」は、心房細動だけでなく頻脈性不整脈をトータルで治療できる汎用性の高さが評価されており、今後のより力強い教育の推進力としての期待から、同社のトレーニング室開設に至った。
 今回の「イノベーティブ ラーニング センター」の開設により、ジョンソン・エンド・ジョンソンメディカル カンパニーのリアルとデジタルを融合した豊富なトレーニングプログラムが、全国の医師に対していつでも提供可能となった。加えて、常設施設にしたことで、時期を選ばない体系的な年間トレーニング計画の設計が可能となる。
 今後は、患者ケアや手術手技など臨床的な内容に特化した国立循環器病研究センターの若手教育ノウハウと、同社のトレーニングを掛け合わせ、より質・効果が高い、安全・適正使用のためのプログラムの提供を目指す。
 同社では、トレーニングプログラムの一環として、カテーテル操作をテーマにした医療従事者向けのWEB講演会を定期的に開催する(第1回目は9月21日)。
 また、アジア太平洋地域の医師を対象としたカテーテルアブレーションに関する手技見学の定期プログラムなども企画しており、「イノベーティブ ラーニング センター」を起点に、国内外にカテーテルアブレーションの安全・適正使用に関する知見を発信、提供していく。
 「イノベーティブ ラーニング センター」で提供されるプログラムの特長は、次の通り。

・若手医師向け:新たな常設トレーニング施設の開設によって、より多くの医療従事者の手技習得ニーズへの対応が可能。

・教育者向け:全国各地から集まる不整脈専門医師へ教育者向けトレーニングを行うことによって、日本全国の履修済みの医師による若手医師育成が可能となり、医療技術の底上げが期待できる。

・海外医師向け:国立循環器病研究センターへの来訪医師に対しても、常時製品トレーニングを提供可能。

 ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカル カンパニーは、メドテックのリーディング企業として、そして医療従事者に信頼されるパートナーとして、超高齢社会の医療ニーズに革新的な製品・ソリューションで応え、医療の質の向上に貢献し、日本の医療の未来を形作ることを目指していく。

◆古屋有紀ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカル カンパニー エデュケーション ディレクターのコメント

 当社はこれまで、当社製品を医療従事者に安全・適正に使用いただくためのトレーニング設備や機会の拡充、独自のトレーニング機材の開発などに業界に先駆けて精力的に取り組んできた。
 医療機器がその力を発揮するには、それを扱う医療従事者の技術や知識が必須であり、その高度な技術を習熟いただくためには、当社のテクノロジーやソリューションと、医療従事者間の手技の伝達という両輪が必要である。
 今回の国立循環器病研究センターでのトレーニング室開設によって、今後、当社のトレーニングノウハウと、同センターの臨床の知見を、より効果的なプログラムとして、国内外のより多くの医療従事者にご提供できるようになることを目指していく。

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