第一三共は6日、同社が開発中の新型コロナmRNAワクチン(DS-5670)について、追加免疫を対象とした日本でのP3試験において、主要評価項目を達成したと発表した。
同試験は、12歳以上の新型コロナワクチン初回免疫及び追加免疫完了者を対象としたDS-5670(2価:起源株/オミクロン株BA.4-5)による追加免疫の免疫原性及び安全性を検討するもの。
同試験の主要評価項目である治験薬投与4週間後の血中抗SARS-CoV-2(オミクロン株BA.5)中和活性の幾何平均抗体価及び免疫応答率は、対照薬(国内既承認新型コロナオミクロン株対応2価ワクチン)群と比較して高い値を示し、統計学的に非劣性であることが検証された。
また、安全性では、臨床上の懸念は認められなかった。同試験の結果の詳細は、今後、学会や論文等を通じて公表する予定である。
同試験結果をもってDS-5670のオミクロン株に対する有効性及び安全性を確認することができたため、第一三共はオミクロン株対応ワクチンの開発を速やかに進め、本年9月からの特例臨時接種に使用されるオミクロン株XBB.1系統を含有する1価ワクチンの年内供給開始を目指している。