臨床検査室へのさらなる価値提供等を目指してロシュとのGBP契約拡張 シスメックス

 シスメックスは3日、ロシュとのGlobal Business Partnership Agreement(GBP契約)を拡張したと発表した。GBPの拡張は、臨床検査室へのさらなる価値提供および持続可能な社会の実現に向けて、長期的な課題に両社で取り組んでいくことを目的としたもの。
 今回のGBP契約更新には、生化学検査・免疫検査製品とヘマトロジー製品を1社から同時に求められる案件に関する非独占協業契約(Total Laboratory Solution Collaboration Agreement)の更新に加えて、社会課題解決に向けた協業テーマの検討を開始することを定めた協業契約(Eco-Social Collaboration Agreement)の追加などが含まれる。
 シスメックスとロシュは、1998年に各社商品の相互販売、研究開発およびIT事業における協力体制に関する契約を締結。以降、環境の変化に応じて両社の関係を進化させながら、商品ポートフォリオや販売・サービスネットワークなどを補完しあい、25年にわたり強固なパートナーシップを構築してきた。
 直近では、両社の協業フレームワークを定めたGBP契約を2020年に締結している。
 近年、高齢化や医療技術の進歩などを背景とした医療の効率化や品質向上に加え、COVID-19感染拡大を背景とした医療サービス基盤の強化など、臨床検査室が抱える課題は多様化・複雑化している。
 また、持続可能な社会の実現に向け、気候変動・環境問題や医療格差の是正など社会課題の解決に企業が果たす役割への期待は一層高まっている。
 今回のGBP契約の更新では、これまでの商品や販売・サービスにおける協業に加えて、検体検査領域における資源循環型バリューチェーンの構築など、企業活動と社会課題解決の結合性を強化する「エコソーシャル」の観点からも、顧客へのより良い価値の提供を目指し、協業スコープを拡大することに両社で合意している。

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