韓国SKBP 社と抗てんかん薬のライセンス契約締結 小野薬品

 小野薬品は13日、韓国SKBP社と、SKBP 社の抗てんかん薬「Cenobamate」を日本において独占的に開発および商業化するライセンス契約を締結したと発表した。
 Cenobamate は、SKBP 社が創製し、2019年11月にFDAから「成人におけるてんかん部分発作」の適応で製造販売承認され、2020年5月に XCOPRIの商品名で販売されている。
 同契約の締結により、小野薬品は、日本において独占的にCenobamate開発および商業化する権利を取得する。なお、SKBP社は、成人てんかん部分発作に関しては、日本においてもCenobamateのP3相臨床試験を自ら実施する。また、SKBP社は日本において小野薬品と共同でCenobamate を販売促進できるオプション権を留保している。
 小野薬品は、契約一時金として50億円、申請/承認時および売上高に応じたマイルストンとして最大481 億円をSKBP社に支払う。 また、小野薬品は、日本におけるCenobamateの売上高に応じた二桁台の料率のロイヤルティをSKBP社に支払う。
 Cenobamate は、SKBP 社と SK Life Science 社によって創製・開発された。Cenobamate が治療的効果をもたらす詳細な作用機序は不明だが、Cenobamateは電位依存性ナトリウム電流を阻害することにより、反復的な神経発火を減らすと考えられている。
 また、γアミノ酪酸 A 型(GABAA)イオンチャネルの正の調節作用がある。
 Cenobamate は、米国で「成人におけるてんかん部分発作」の治療薬(発作抑制薬)として承認され、XCOPRI(Cenobamate錠)の商品名で販売されている。2019 年初頭に、SKBP 社は欧州における Cenobamateの開発および商業化の独占的ライセンス契約をArvelle Therapeutics 社と締結している。
 相良暁小野薬品代表取締役社長は、「この度、SKBP 社が創製し、開発しているCenobamateに関して、SKBP 社と提携を開始できることを大変嬉しく思う。Cenobamateが日本のてんかん患者さんの新たな治療選択肢になると期待している」とコメント。
 一方、Jeong Woo Cho SKBP社の社長兼CEOは、「この提携により、SKBP社はアジア最大の医薬品市場の一つでSKBP社のプレゼンスを拡大できるだけでなく、日本のてんかん患者に貢献することで更なる社会的価値を構築する大変貴重な機会を得た」と述べている。

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