第一三共は1日、経済産業省、東京証券取引所および情報処理推進機構が選定する「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)2023」に選定されたと発表した。
今回の選定は、デジタルガバナンスコード2.0の取り組み項目と企業価値貢献、DX実現能力の観点から、同社DXの取り組みが総合的に評価されたもの、 DX銘柄選定にあたって評価された同社DXの主な取り組みは、次の通り。
1、 一人ひとりに寄り添った最適なサービスを提供する社会の実現に向けた「Healthcare as aService(HaaS)」HaaSの実現に向けて、同社だけではカバーできない領域について、多業種連携により健康促進~予防~治療~予後ケアにわたるトータルケアを提供するエコシステムの構築に取り組んでいる。
またSaMD(疾病の診断・治療を目的とした医療機器プログラム)領域においてもノウハウを持つ他企業と提携し、新規治療アプリ開発も進めている。
2、データ駆動型創薬と育薬継続的に新薬を創出するデータ駆動型創薬に取り組んでいる。従来の仮説ベース・アプローチとデータ駆動型・アプローチを掛け合わせることで良質な新薬候補化合物をスピーディーに創出するとともに、新薬候補化合物のスクリーニングにAIを用いることで創薬生産性を革新的に向上させる等、従来は実現不可能であった新たな創薬の在り方を追求している
また、自社の臨床試験データに加え実臨床で得られる医療データの活用により、より効率的で効果的な医薬品開発・使用方法の確立や費用対効果評価・製造販売後調査等といった育薬に必要なエビデンスを早期に提供する取り組みを行っている。
3、データやデジタル技術を活用した安全監視活動オンコロジー製品の提供開始に伴い、安全性情報をタイムリーに管理・モニタリングすることがますます重要になった。第一三共は、統合データ基盤を活用し、膨大な安全性情報の統合・可視化・分析を行い、医薬品の適正使用の推進および患者さんの安全性リスクの最小化に取り組んでいる。
第一三共は、第5期中期経営計画の戦略を支える基盤の一つとして「DX推進によるデータ駆動型経営の実現と先進デジタル技術による全社の変革」を掲げ、DXを積極的に推進している。