世界初の持続性 GIP/GLP-1 受容体作動薬「マンジャロ皮下注」新発売 日本イーライリリーと田辺三菱製薬

 日本イーライリリーと田辺三菱製薬は18日、持続性GIP/GLP-1受容体作動薬「マンジャロ皮下注2.5 mgアテオス」、「同皮下注5 mgアテオス」を、同日、新発売したと発表した。
 薬価は、マンジャロ皮下注2.5 mgアテオス 0.5mL 1キット= 1924円、同5 mgアテオス 0.5mL 1キット=3848円。
 マンジャロは、グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)とグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)の二つの受容体に作用する世界初の持続性GIP/GLP-1受容体作動薬である。
 同剤の構造は、天然GIPペプチド配列をベースとした単一分子であるが、GLP-1受容体にも結合するように改変されており、選択的に長時間作用し血糖値を改善する。
 1回使い切りのオートインジェクター型注入器(アテオス)によって、週1回皮下注射する。あらかじめ注射針が取り付けられた専用ペン型注入器により、注入ボタンを押すことで自動的に注射針が皮下にささり、1回量が充填されている薬液が注入される。患者が用量を設定したり、注射針を扱ったりする必要はない。
 また、同剤は通常、成人にはチルゼパチドとして週1回2.5mgの開始用量から開始し、4週間投与した後、週1回5mgの維持用量に増量する。
 患者の状態に応じて適宜増減が可能な薬剤であり、5 mgで効果不十分な場合は、4週間以上の間隔を空けて2.5mgずつ増量でき、最大で週1回15 mgまで使用が可能である。
 6つの用量規格のうち、開始用量(2.5mg)と維持用量(5mg)の2規格を先行して18日に発売した。高用量の4規格(7.5 mg、10 mg、12.5 mg、15 mg)については、本年6月12日に発売を予定している。
 なお、同剤は、イーライリリー・アンド・カンパニーが米国において2022年5月13日、世界初の持続性GIP/GLP-1受容体作動薬として承認を取得。同年6月7日より「Mounjaro」の製品名で販売を開始している。
 日本では、2022年9月26日に承認を取得した。マンジャロの製造販売承認は日本イーライリリーが有し、販売・流通は田辺三菱製薬が行う。医療従事者への情報提供活動は日本イーライリリーと田辺三菱製薬が共同で実施する。

◆メアリー・トーマス日本イーライリリー糖尿病・成長ホルモン事業本部長のコメント
 今回のマンジャロの発売を大変嬉しく思う。2型糖尿病とともに歩む多くの方々へ、新しいクラスの治療選択肢としてマンジャロをお届けできるように適正な情報提供に努めたい。

◆吉永克則田辺三菱製薬営業本部長のコメント
 当社は、「病と向き合うすべての人に、希望ある選択肢を。」をMISSIONとして掲げている。本日、新発売を迎えたマンジャロが2型糖尿病とともに歩む人々にとって希望ある選択肢となるよう、情報提供活動を通じてマンジャロの適正使用を推進していきたい。

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