認知症予防・認知機能改善を目指しNTTドコモなど4社と連携 塩野義製薬とピクシーダストテクノロジーズ

業界を越えた6社が『ガンマ波サウンド活用による生活に溶け込む認知機能ケア』に取り組み

 塩野義製薬とピクシーダストテクノロジーズ(PxDT、本社:東京都)は18日、「ガンマ波サウンドを活用した生活に溶け込む認知機能ケア」におけるパートナー各社として、NTTドコモ、学研ココファン、SOMPOひまわり生命保険、三井不動産の4社と連携すると発表した。同連携は、「日常生活の中で認知症の予防、認知機能の改善が可能な社会の実現」を目的としたもの。
 「ガンマ波サウンド」は、テレビやラジオなどの音をリアルタイムに40Hz周期の音に変調することができる特殊な技術(ガンマ波変調技術)を用いた、生活をしながら認知機能をケアできる可能性がある音を意味する。
 今回の連携を通じて、ガンマ波変調技術の研究・技術開発を進めている塩野義製薬とPxDTの2社が中心となり、パートナー企業として参加するNTTドコモ、学研ココファン、SOMPOひまわり生命保険、三井不動産の4社とともに、各社の事業領域の中で「ガンマ波サウンド」による認知症予防、認知機能改善の取り組みを進めていく。 

 国内において高齢者人口は増加し続けており、高齢化の進展に伴って認知症の有病者数はさらに増加すると予想されている。
 認知症は、記憶・学習、言語能力、判断能力などの認知機能が障害されることで本人のQOL(Quality of Life)が低下するとともに、介護者の肉体的、精神的、経済的負担にもつながり、社会に与える影響が大きい。
 一方、既存治療法に対する患者満足度は高くなく、新たなソリューションの開発が求められている。
 塩野義製薬とPxDTは「生活に溶け込む認知機能ケア」という共通コンセプトに基づいた共同研究を進める中で、「ガンマ波サウンド」を共同で開発している。
 「ガンマ波サウンド」は、テレビやラジオなど、日常のあらゆる音をリアルタイムに変調することで、生活をしながら認知機能をケアできる可能性がある音を意味する。
 40Hzの周波数は、ヒトが記憶や推論などの問題解決型の思考をしているときに現れる脳波「ガンマ波」と同じ帯域であり、認知機能障害の特徴の一つとして、脳内で認知機能を発揮するのに必要な脳の特定のリズム活動(ガンマ波)が低下していることなどが報告されている。
 また、40Hz周期の音の呈示によって、マウスの認知機能が改善した研究結果や、ヒトを対象とした臨床試験においても40 Hz周期の音と光を用いて認知機能悪化の抑制や脳萎縮の抑制を示唆する研究結果が得られており、40Hz音は世界的に注目を集めている。
 一方、これまでの研究で用いられた40Hz音は音声情報などを含めることの出来ない単調なパルス音であり、毎日長い時間聞き続けるには負担が大きく、日常生活の中に取り込みづらい可能性があった。
 塩野義製薬とPxDTでは、この課題を解決するため、テレビやラジオなどの音をリアルタイムに40Hz周期の音に変調することができる特殊な技術(ガンマ波変調技術)を用いた「ガンマ波サウンド」を共同で開発している。
 また、ガンマ波変調技術による40Hz変調音においてもヒト脳内でのガンマ波が惹起されることを確認している。
 両社は、「音刺激による脳活性化および認知機能改善」に向けたさらなるエビデンス構築を行いつつ、このたびのパートナー企業との連携を通じて、パートナー各社がもつ強みや特徴を活かした「ガンマ波サウンド」の社会浸透と、新たな「生活に溶け込んだ認知機能ケア」サービスを創出。
 日常生活の中での認知症予防や認知機能の改善が可能な社会の実現に取り組むことで、患者や社会の抱える困り事の解決に向けた新たなソリューションの提供に引き続き取り組んでいく。
 パートナー各社の展望と「ガンマ波サウンド」を活用した取り組みは、次の通り。

◆塩野義製薬
塩野義製薬は、取り組むべきマテリアリティ(重要課題)の一つに「社会生産性向上・健康寿命の延伸」を特定している。引き続き、アンメットメディカルニーズの高い認知機能障害に対する画期的な治療法を患者に届けられるよう努力し、精神・神経系疾患を抱える患者とその家族のQOL向上に貢献していく。
URL:https://www.shionogi.com/jp/ja/

◆ピクシーダストテクノロジーズ (PxDT)

 ピクシーダストテクノロジーズは、「社会的意義や意味のあるものを連続的に生み出す孵卵器となる」をミッションに掲げ、音や光などを自在に操る独自の「波動制御技術」を用いたヘルスケア製品の研究開発を進めている。
 同社が塩野義製薬と共に開発した「ガンマ波サウンド」は、認知症予防や認知機能改善に大いに貢献できるものと期待される。
 この「音」の可能性に共感頂ける各パートナー企業と共に、各社各領域での様々な検証を実施することで、一刻も早く多くの人の希望となれるよう、全速力で社会浸透を目指す。
URL:https://pixiedusttech.com/

コンセプトムービー:【塩野義製薬×ピクシーダストテクノロジーズ】音で、認知症に挑め。人, 窓, 屋内, 男 が含まれている画像 自動的に生成された説明

◆学研ココファン
 学研ココファンは、「多くの高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられること」を目指し、全国で高齢者支援事業を展開している。
 今回の取り組みにおいては、認知症という社会課題解決のため、高齢者に最も近い介護領域に携わる立場として、ニーズの探索や新たなサービス開発に尽力していく。

URL:https://cocofump.gakken.co.jp/

◆SOMPOひまわり生命保険 
 SOMPOひまわり生命は、保険本来の機能(Insurance)と健康応援機能(Healthcare)を組み合わせた「Insurhealth®(インシュアヘルス)」を新たな価値として提供している。
 2018年にインシュアヘルス商品として「笑顔をまもる認知症保険」を発売し、認知機能低下の予防やMCIの早期発見などに取り組んできた。
 今後は、ガンマ波サウンドを活用したサービスの提供や新たな保険開発に繋がる取り組みを行い、顧客の認知機能低下の予防に貢献していく。

URL:https://www.himawari-life.co.jp/

◆三井不動産 
 三井不動産グループは、「街づくりを通して、持続可能な社会の構築を実現」することを目指している。
 同社が提供する健康経営支援サービス&well(アンドウェル)においても、企業の持続的成長にとって不可欠な従業者やその家族の健康保持・増進をサポートしている。
 あらゆる場において人々のくらしとの接点を持つ当社グループとして、認知機能改善技術など最先端のテクノロジーを活用し、直面する社会課題の解決を目指す。

URL:https://www.mitsuifudosan.co.jp/

URL:https://www.andwell.jp/service/

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