「勤務間インターバル」と「ストレス」の関係性を分析 勤次郎

 勤次郎は、 Universal勤次郎とヘルス×ライフのデータを活用し、「ストレスチェック」データと、勤怠に関する「11日間未満のインターバル回数及び連続日数」のデータとの関係性について分析を行った。
 その結果、ストレスチェック前90日間の「11時間未満のインターバル回数及び連続日数」がストレスチェック結果に悪影響を及ぼすことが判明した。インターバル回数については15回程度、インターバル連続日数については4~6日間程度であることが明らかになった。
 厚生労働省の労働衛生調査によれば、メンタルヘルスの不調による1か月以上の休職または退職は、年間30万人にも及んでいる。また、深刻な過労死問題を背景に、終業時刻から翌日の始業時刻の間に、一定時間(9~11時間程度)以上の休息時間を確保する「勤務間インターバル制度」の導入が推奨されている。
 EU諸国では、1993年より制度導入が義務化されているが、日本ではようやく2019年より事業主の努力義務となった。2021年には、脳・心臓疾患の労災認定基準に勤務間インターバルが追加されている。
 このように勤務間インターバルは、働き方改革の柱の一つとして注目されている一方で、ストレスにどのような影響を与えているのかという研究はあまりなされていない。勤務間インターバル制度対応の観点からストレス悪化を避ける具体的な方法の解明の重要性が指摘されていた。
 そこで、勤次郎は、ストレスチェックの各項目データと受検実施日直前の勤怠データに基づいて得られた、勤務間インターバル各種指標について相関分析及び回帰分析を実施した。
 約1万3000件の匿名データから、ストレスチェックに影響を与える勤務間インターバルの条件を探った。
 同分析により、ストレスチェック前90日間の「11時間未満のインターバル回数及び連続日数」は、ストレスチェック結果の悪化に影響を与えていることがデータで証明された。
 11時間未満のインターバル回数及び連続日数が一定のラインを越えると、ストレスが顕在化し、ストレスチェックにおける「仕事の量的負担」に現れやすくなる。
 そのラインは、インターバル回数については15回程度、インターバル連続日数については4~6日間程度であることが判明した。
 勤次郎社では、勤務間インターバルがストレスに与える影響を明らかにし、ストレス悪化を未然に防ぐプロセスを創出することで、勤務間インターバル制度の運用に役立て、メンタルヘルス向上への貢献を目指している。

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