アフリカ8カ国の小規模畜産農家に対し動物用医薬品へのアクセス改善 ベーリンガーインゲルハイム

 ベーリンガーインゲルハイムは16日、同社が推進するLastMileイニシアチブにより、サハラ以南アフリカ地域の小規模畜産農家4万人以上に対し動物用医薬品へのアクセスを改善すると発表した。
 同イニシアチブでは、GALVmedやビル&メリンダ・ゲイツ財団と共同で、アフリカ6カ国の小規模畜産農家を対象に動物の疾病予防と治療に関する意識向上を図ると供に、アフリカ8カ国において、 ベーリンガーインゲルハイム56製品の新規承認により、小規模畜産農家の生活を支援する。こうした活動により各国における動物用医薬品へのアクセスが86%も向上する。
 LastMileは、アフリカの小規模畜産農家に対し、動物の疾病予防に関する研修を提供するとともに動物用医薬品へのアクセスを促進するイニシアチブで、これまでに6カ国4万人を超える畜産者にその恩恵を届けた。
 このイニシアチブは、支援が届きにくい地域に対し、アニマルヘルスケアソリューションに関する認知、アクセスと活用におけるギャップを埋めて実践への橋渡し(「ラストマイル」)を目的とする。
 これにより、生産性と所得創出が向上し、その地域コミュニティのフードセキュリティ(食料安全保障)と生活の改善が期待できる。
 LastMileは、2018年にビル&メリンダ・ゲイツ財団(BMGF)の資金提供を受け、グローバル・アライアンス・フォア・ライブストック・ベトナリー・メディシン(GALVmed、ライブストック医薬品のためのグローバルアライアンス)と共同でベーリンガーインゲルハイムによって開始されたイニシアチブである。
 このイニシアチブは、ケニア、カメルーン、ナイジェリア、マリ、ブルキナファソ、エチオピアの小規模農家をサポートしている。さらに、これら6か国とウガンダ、タンザニアにおいて、56件の新規承認を実現した。
 ベーリンガーインゲルハイムは、承認済医薬品数を増やすことにより、畜産従事者や獣医師がより多くの治療オプションにアクセスできるよう支援する。
 その中で、製品の正しい使用法の指導や小規模畜産農家の啓発において重要な役割を担っているのは、地元コミュニティの動物医療技術者だ。20名以上の技術者は、2万件近い畜産従事者を訪問し、1万7000店以上の畜産関連小売店に製品の在庫や棚割を最適化する方法についてコンサルティングを行った。
 さらに、獣医師に対しては、のべ8600回以上の訪問を重ね、予防や治療オプションについて情報提供や研修を実施した。

◆Tiago TeixeiraベーリンガーインゲルハイムLastMileプロジェクトリーダーのコメント
 LastMileは、小規模畜産農家にとって持続可能なモデルであり、脆弱なコミュニティに好影響をもたらすものである。このイニシアチブは、疾病に対する意識を高め、動物用医薬品へのアクセスを改善することによって、動物の健康と福祉の向上を目指す当社の取り組みを支えるものである。

◆Ayman EissaベーリンガーインゲルハイムSustainable Development – For Generationsヘッドのコメント
 ベーリンガーインゲルハイムは、グローバル規模で、発展途上国におけるヘルスケアの課題を明らかにし、動物の健康を向上させるべく取り組んでいる。
 LastMileイニシアチブにより、小規模畜産農家の所得と生産性を強化し、食糧安全保障を確保するための疾病予防の重要性を強調し、アフリカの広範な経済に組み込まれる持続可能な事業を推進する。

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