エンハーツ 中国でHER2陽性乳がん二次治療の承認取得 第一三共

 第一三共は、エンハーツ(抗HER2抗体薬物複合体、ADC)について、中国の国家薬品監督管理局(NMPA)より、HER2陽性乳がん二次治療を対象とした承認を取得したと発表した。対象疾患は、抗HER2療法を受けた手術不能または転移性のHER2陽性乳がん。
 ADCとは、抗体と薬物(低分子化合物)を適切なリンカーを介して結合させた薬剤で、がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体を介して薬物をがん細胞へ直接届けることで、薬物の全身曝露を抑えつつがん細胞への攻撃力を高める。
 エンハーツは、HER2陽性の再発・転移性乳がん患者への二次治療を対象としたグローバルP3試験(DESTINY-Breast03)の結果に基づき、2022年にNMPAより画期的治療薬(Breakthrough Therapy)指定を受け、優先審査のもとで、今般、中国で初めて承認された。
 同社とアストラゼネカは、HER2陽性乳がん二次治療における新たな選択肢を提供することで、中国の乳がん患者に貢献していく。

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