韓国で機能性ペプチド「AJP001」の用途特許成立 ファンペップ

抗体誘導ペプチドの創薬プラットフォーム技術に活用

 ファンペップは20日、 韓国において機能性ペプチド「AJP001」の用途特許が成立し、韓国特許庁から特許公報が発行されたと発表した。
 同特許は、AJP001の抗体誘導ペプチド投与時に必要な免疫反応を活性化する用途等を保護する特許で、機能性ペプチド「AJP001」は、同社の抗体誘導ペプチドの創薬プラットフォーム技術に利用されている。
 同特許成立は、2023 年12月期の業績に影響を与えるものではないが、既に特許が成立している日本、米国、欧州及び中国に続き、韓国でも同特許の実施について独占排他権が認められたことを意味し、AJP001を含有する抗体誘導ペプチドの開発プロジェクトを強力にサポートするものである。韓国での特許概要は、次の通り。
◆発明の名称: 新規ペプチドおよびその用途
◆出願人:大阪大学(ファンペップ子会社のアンチエイジングペプタイドは、同特許について大阪大学から独占的通常実施権の許諾を受けている)
◆特許番号:10-2498220

 抗体誘導ペプチドは、患者の体内で抗体産生を誘導することにより治療効果を期待するペプチド治療ワクチンである。
 バイオ製造施設で製造する抗体医薬品とは異なり、抗体誘導ペプチドは化学合成での製造が可能なため製造コストを抑制できる。
 さらに、投与後は患者の体内で免疫細胞が一定期間持続的に抗体を産生するため、薬剤投与間隔も長いことが期待される。
 この特徴により、ファンペップは、高額な抗体医薬品に対して医療費を抑制できる代替医薬品として抗体誘導ペプチドを開発し、先進国で深刻化する医療財政問題の解決や患者様の負担軽減に貢献していく考えを示している。
 ファンペップは、大阪大学大学院医学系研究科の研究成果である機能性ペプチド「AJP001」を強みとする抗体誘導ペプチドの創薬プラットフォーム技術を活用して炎症性疾患やアレルギー性疾患等の慢性疾患に対する治療ワクチン「抗体誘導ペプチド」の創薬研究を進めており、これまでに標的タンパク質 IL-17A に対する抗体誘導ペプチド「FPP003」及び標的タンパク質 IL-23 に対する抗体誘導ペプチド「FPP005」を創生して医薬品開発を進めている。これらの開発品については、世界展開を視野に入れている。

タイトルとURLをコピーしました