15価肺炎球菌結合型ワクチン「バクニュバンス」 国内製造販売承認を取得 MSD

 MSDは26日、15種類の肺炎球菌血清型に対応した沈降15価肺炎球菌結合型ワクチン「バクニュバンス」について、製造販売承認を取得したと発表した。
効能効果は、高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人における肺炎球菌(血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、22F、23F及び33F)による感染症の予防。
 バクニュバンスは、15種類(1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、22F、23F及び33F)の血清型に対応した肺炎球菌結合型ワクチンである。肺炎は、日本人の死因の第5位で、肺炎で亡くなる方の95%以上は65歳以上の高齢者が占めている。さらに、市中肺炎の原因菌で最も多いのが肺炎球菌である。また、肺炎球菌への感染は体の抵抗力(免疫力)が弱まったときなどでも起こりやすく、65歳未満でも肺炎球菌に感染するリスクが高い疾患を有する方は注意が必要である。
 肺炎球菌結合型ワクチンは、肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチンと免疫原性の面で異なる特性を持ち、肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチンとともに高齢者および肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人の肺炎球菌感染症予防への貢献が期待できる。
 15価肺炎球菌結合型ワクチン「バクニュバンス」は、海外では「VAXNEUVANCEとして、2021年7月に米国[肺炎球菌による侵襲性感染症の予防]で、2021年12月にEU[肺炎球菌による感染症の予防]で18歳以上の成人に対する適応を取得している。
 また、2022年6月に米国で肺炎球菌による侵襲性感染症の予防として生後6週から17歳までの小児に対する適応を取得している。日本では、2022年7月に小児に対する適応について承認を申請している。
MSDは、1988年11月に23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン「ニューモバックス」を、2006年11月には23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン「ニューモバックスNP」を発売し、日本人の肺炎球菌感染予防に貢献してきた。
 今回の「バクニュバンス」の承認により、高齢者および肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人において、肺炎球菌感染症の新たな予防手段を提供し、日本人の健康にさらに貢献できるよう努めていく。

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