女性の健康教育推進プロジェクト「かがやきスクール」2022年度は12校で開催 バイエル薬品、オムロンヘルスケア、マルホ

2021年7月16日「かがやきスクール」埼玉県立南稜高等学校 出張授業の風景

バイエル薬品、オムロンヘルスケア、マルホは25日、全国の高等学校を対象とした女性の健康教育推進プロジェクト「かがやきスクール」の2021年度の活動報告と、かがやきスクール9年目となる2022年度の活動計画について発表した。
 同プロジェクトは、SDGs(持続可能な開発目標)の実現に向け社会貢献活動の一環として共同で実施している。
「かがやきスクール」は、婦人科医など専門の医師を高等学校に派遣して、無料で女性の健康教育に関する授業を実施するもの。バイエル薬品が女性の健康と活躍を支援する環境づくりに寄与することを目的として2014年より開始したプログラムである。2018年度よりオムロン ヘルスケアが、さらには2021年度よりマルホが協賛企業として参画している。

◆2022年度活動内容は、次の通り。

・オンライン授業、出張授業含め全国12校にて開催予定。

・特設ウェブページにてプロジェクトの協賛企業・団体のパートナーを募集中

2022年度は全国12校(オンライン授業、出張授業を含む)で開催する見込み。教職員による授業実施をサポートするための「教員対象セミナー」の準備も進めている。
 さらに、多種多様な企業や団体が連携を図りながら教育を支援し、社会へ広げていくために、「かがやきスクール」の取り組みに参画いただける協賛企業・団体を特設ウェブページにて募集している。これらの取り組みを通じて、全国の高等学校で行われている健康教育を支援していく。

「かがやきスクール」ウェブサイトhttps://www.pharma.bayer.jp/ja/kagayaki-school

◆2021年度の活動報告は、次の通り。

・開始から8年で、全国の高校生約5.8万人が受講。受講男子生徒の割合も累計平均で約4割まで上昇

・教職員による授業実施を支援する「教員対象オンラインセミナー」を初開催、全国の中学校・高等学校を中心に563名が参加

 全国の高校生約5.8万人が受講。受講男子生徒の割合も累計平均で約4割まで上昇

 過去8年間の継続した取り組みにより授業実施高校が206校、受講者数は5万8029人(女子3万5363人、男子2万2666人)となる。

 1) 2021年度(2021年4月~2022年3月)は計22回(オンライン授業18校+出張授業4校)で実施した。 同プロジェクトでは学校からの要望に応えオンライン授業にも引き続き取り組んでおり、オンライン開催により協力医師と学校側との調整が可能になったことで開催地域も広がり、滋賀県では初開催となった。
 また、授業には男子生徒の参加も推奨しており、プロジェクトを開始した2014‐15年時点での受講男子生徒の割合は全体の約2割であったが、累計平均で全体の約4割にまで上昇している。

教職員による授業実施を支援する教員対象セミナーをオンラインで初開催

 2021年7月には初めてとなる「中高生のうちに知っておくべき女性のカラダと健康のこと」をテーマに教職員対象セミナーをオンラインにて開催した。
 全国の中学校・高等学校を中心に563名もの教職員が参加し、産婦人科医による講演や現役高等学校教員による実践事例紹介などについて意見を交わした。
 実施後のアンケートでは、約9割の参加者が「参考になった」と回答し、「性教育だけでなく、月経についてピックアップした指導内容を学ぶことができた」「月経が始まった児童・生徒にかかりつけの婦人科医を見つけてもらうという意識がなかったので参考になった」などの感想があがり、教育現場での健康教育の実施を支援する機会となった。

アンケート調査の累積結果:受講前・後で女性の健康に関するリテラシーが向上

 2015年4月から2022年3月に「かがやきスクール」を実施した高等学校でのアンケート調査によると、受講前(n=30,514)に72%の女子生徒が、「痛みや吐き気など、『月経に伴うつらい症状』を経験したことがある」と回答している。
 一方で、受講前(n=19,661)に約5割の男子生徒が「月経が日常生活に支障をきたす場合があることをあまり知らない/ほとんど知らない」と答えた。
 さらに、受講後(n=19,478)にかがやきスクールの授業内容について尋ねたところ、約6割の男子生徒、約5割の女子生徒が「授業内容のうち半分以上が初めて知る内容だった」と回答した。
 受講生徒からは、「女性だけでなく男性にも知識が広まって、恥ずかしがることや嫌になることがない世の中になってほしい(女子生徒)」、「将来、パートナーができたときに、サポートできるような人になりたいと思った(男子生徒)」といった感想が寄せられた。
 加えて、受講前・後に「月経痛や月経不順、無月経、過多月経は病院で治療できることを知っているか」を尋ねたところ、医療機関で治療できることの認知度は受講前と比べ約2.3倍に増加した。
 これらの結果から「かがやきスクール」の授業により、ヘルスリテラシーが向上していることがわかった。

 女性の活躍がますます期待される現代社会において、女性自身が望む人生設計やキャリアプランを実現するには、女性特有の健康問題やライフステージごとの体の変化について正しく理解することが重要である。
 バイエル薬品とオムロンヘルスケアとマルホは、「かがやきスクール」をはじめとするさまざまな取り組みを通して、女性の健康づくりと活躍の環境づくりを支援していく。

1) 学校からの申込人数を基に集計

2) 2021年7月-8月実施かがやきスクール教員対象オンラインセミナー受講後調査

3) 2015年4月から2022年3月実施かがやきスクール受講前調査、受講後調査

4) 2019年4月から2022年3月実施かがやきスクール受講後調査

全国の高等学校の取り組みを支援:各種教育資材を提供

 ウェブサイトでは、「かがやきスクール」の概要や授業プログラムの紹介などとともに、全国の高等学校の独自の取り組みを支援するため、「先生のための授業サポート」ページで、アンケートに回答してもらった人に無償で各種教育資材を提供している。「かがやきスクール」基本スライド集、女性の健康をテーマとした小冊子のほか、婦人科医による「かがやきスクール」の講演動画なども視聴できる。

「かがやきスクール」ウェブサイトhttps://www.pharma.bayer.jp/ja/kagayaki-school

◆かがやきスクールアンケート調査 概要】

対象施設: 下記の期間においてかがやきスクールを実施した全国の高等学校206校

対象: 上記に在学中であり、本調査の参加に同意した生徒

生徒受講前調査:高校生5万1095名(女子生徒 3万1326名 男子生徒1万9769名)

生徒受講後調査:高校生4万9367名(女子生徒 3万0034名 男子生徒 1万9333名)

方法:各高等学校にてアンケート用紙を配布・回収し、事務局で集計

期間: 2015年4月~2022年3月

図表内のパーセンテージは小数点第1位で四捨五入をして計算している。
調査結果に用いた数値は、無回答を除いている。

主なアンケート結果は、次の通り。

約7割の女子生徒は、「月経に伴うつらい症状がある」と回答

Q .あなたは痛みや吐き気など「月経に伴うつらい症状」を経験したことはありますか?(生徒受講前調査)

半数の男子生徒は「月経が日常生活に支障をきたす場合があることを知らない」と回答

Q.学校や仕事に行けなくなるなど、「月経が女性の日常生活に支障をきたす場合があること」を知っていますか?(生徒受講前調査)

約5割の女性生徒、約6割の男子生徒が「半分以上が初めて知る内容だった」と回答

Q.今回の授業中に聞いたことのうち、以前からすでに知っていたことは授業全体の何%くらいありましたか? (生徒受講後調査:2019年4月~2022年3月実施)

月経随伴症状は医療機関で治療できることの認知:受講前・後の比較で約2.3倍に増加

Q. 「月経痛や月経不順、無月経、過多月経は病院で治療できること」をよく知っている /
理解できましたか? (生徒受講前・受講後調査)

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