武田薬品は30日、血友病A治療薬「アディノベイト」について、定期補充療法の用法・用量に関する一部変更承認申請を行ったと発表した。
今回の申請は、主に国際共同臨床P3試験であるNCT01945593試験及びNCT02585960試験の試験成績に基づくもの。承認されれば、患者の臨床状態や活動レベルに応じ、投与量だけではなく投与間隔を含む用法・用量の調整が可能となり、個別化治療を通じた最適な定期補充療法の実現への寄与が期待される。
アディノベイトは、ペグ化技術により作用時間を延長した半減期延長型の血友病A治療薬である。血友病は生涯にわたる先天的な出血性疾患で、日本では5000人強の血友病A患者がいると報告されている。
血友病においては、関節内出血による関節症や頭蓋内出血による重篤なダメージにつながるケースがあるため、1回の出血が患者に与える影響が大きいと言われている。
近年の血友病治療においては、定期補充療法を実施し、患者の出血予防のみならず、血友病ではない人と同程度のQOL達成も目指した治療が新たなテーマとなっている。