田辺三菱製薬は21日、 SGLT2阻害剤「カナグル」について、20日に2型糖尿病を合併する慢性腎臓病(末期腎不全又は透析施行中の患者を除く)の適応追加承認を取得したと発表した。
2型糖尿病は、慢性腎臓病の発症や進展の大きなリスク因子であるため、2型糖尿病を合併する慢性腎臓病患者は非常に多く認められている。こうした患者では、病態の進行に伴い腎機能が低下するが、腎不全に至った場合には透析療法への移行が必要となる。
透析療法の施行は、患者のQOLを低下させるだけでなく、医療経済的な観点からも重要な課題となっている。
今回のカナグルの適応追加承認の取得は、これらの課題を解決する選択肢の1つとなり、2020年に発売した腎性貧血治療剤「バフセオ錠」とともに、腎臓疾患に苦しんでいる患者のQOL向上に寄与するものと期待されている。
カナグル錠は、田辺三菱製薬オリジンの2型糖尿病治療剤として、2014年7月に製造販売承認を取得し、同年9月より販売を開始している。台湾においても2017年3月に承認を取得している。
また、台湾では、糖尿病性腎症の適応を2021年2月に追加取得している。