革新的DNA技術の提供を通しより良いバイオエコノミーの実現を目指すライフサイエンス企業のオリシロジェノミクス(東京都)は、旭化成メディカルから資金調達し、ヘルスケア領域の事業展開を加速する。
今回の資金調達は、シリーズB2の資金調達ラウンドにおいて、旭化成メディカルを引受先とした第三者割当増資により実施したもの。
オリシロジェノミクスは、2018年末の創業以来、細胞を使わずに大きなサイズのDNAを増幅できる画期的な独自技術の商業化を目指し、着実に事業を展開してきた。世界初の無細胞長鎖DNA増幅用の研究試薬キットであるOriCiro Cell-Free Cloning Systemの販売に加え、新規分野であるDNA製造および創薬基盤の事業化に積極的に取り組んでいる。
今回、旭化成グループのヘルスケア領域で医療機器・材料、医薬製造プロセス事業を展開する旭化成メディカから出資を受けることで、ヘルスケア領域を対象とした事業シナジーを軸に事業展開を加速させ、今後の成長につなげていく。
既存投資家である東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)および伊藤忠テクノロジーベンチャーズ(ITV)に加え、旭化成メディカルは同社3社目の投資家となり、事業会社としては初めてとなる。
◆宮林朋之旭化成メディカル研究・事業開発本部本部長のコメント
オリシロ社が持つ極めてユニークな無細胞DNA技術には特にヘルスケア領域で非常に大きな事業応用の可能性があり、長期的、戦略的視点から今回の投資を決定した。
当社の重点分野の一つであるバイオプロセス事業におけるシナジー発揮に多いに期待している。