Verkazia 小児・成人春季カタル治療薬として米国で新発売 参天

 参天は2日、米国法人である Santen Inc.を通じて、春季カタルの治療薬「Verkazia(シクロスポリン乳化点眼液0.1%)」を米国で販売開始したと発表した。なお、発売は、現地時間4 月7日。
 「Verkazia」は、小児および成人患者の春季カタル治療薬として米国FDAの承認を取得した唯一の眼局所用免疫抑制剤である。
 医療用点眼薬である「Verkazia」は、参天が独自に開発したカチオニック(プラスに帯電したイオン)乳化点眼液である。この製剤技術により、シクロスポリンの眼でのバイオアベイラビリティー(生物学的利用能)を改善し、春季カタルの治療管理に有効なことが明らかになっている。
 同製品は、春季カタル患者の眼表面に見られる、重度の慢性アレルギー性炎症の原因となる IL-2 などの炎症性サイトカインの放出を阻害することにより作用すると考えられている。

◆谷内樹生参天代表取締役社長兼CEOのコメント
 このたび米国で『Verkazia』を発売できることをうれしく思う。春季カタルは、小児および若年成人に多く見られる再発性の重症アレルギー性眼疾患である。
 角結膜を含む眼表面に重度の炎症が見られる特徴があり、強い目のかゆみや痛み、羞明 等を伴う。従来は、米国の患者さんへの最適な治療選択肢がなく、罹患すると日常生活に支障を来すこともあった。
 世界最大の眼科薬市場である米国において、開発の段階から商業化に至るまで包括的に、革新的なソリューションを提供することは、当社にとって記念すべきマイルストーンになる。
 さらに、希少疾患である春季カタルの治療薬を保有することは、参天が米国で持つ前眼部疾患向けの製品ポートフォリオの強化にもつながる。
 春季カタルの患者さんのアンメットニーズに応える第一歩として、『Verkazia』の提供を通じ、症状に悩む患者さんの日常を取り戻すことに貢献していきたい。

◆Lugene Eye Institute および Global Research Management のメディカルディレクター兼創設者のSherif El-Harazi 氏のコメント
 眼のかゆみや痛みなどの春季カタルに伴う症状は、QOLに影響を及ぼし、学校生活やスポーツなどの日常生活を送る上で妨げとなる。
 治療を行わない場合は失明に至ることもあるため、『Verkazia』のように承認された治療薬が使用できるようになれば、春季カタルの患者さんにとって日常生活に戻るための新たなサポートとなるだろう。

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