リンヴォック 関節リウマチP3試験の効果持続性評価長期解析で好結果  アッヴィ

 アッヴィは3日、リンヴォックについて、関節リウマチを対象としたP3試験(SELECT-BEYOND試験)の効果持続性評価に関する新たな長期解析で好結果を得たと発表した。
 SELECT-BEYOND試験は、一定用量の従来型合成疾患修飾性抗リウマチ薬(csDMARD)を服用中で、1種類以上の生物学的製剤(bDMARD)で効果不十分、または不耐容であった中等症から重症の関節リウマチ(RA)を対象に、リンヴォック(15 mg、1日1回投与)を評価するもの。
 解析結果によると60週までの初回効果発現時において、リンヴォックとcsDMARDを併用した患者の34%がClinical Disease Activity Index(CDAI)に基づく寛解(CDAIスコア2.8以下)を、79%がCDAIに基づく低疾患活動性(LDA)(CDAIスコア10以下)を達成した。
 CDAI寛解を達成した患者の39%、低疾患活動性を達成した患者の61%で、60週時の効果持続が認められた。効果持続の定義は、連続した2回の来院において効果を維持する症例と定められた。
 同試験結果は、11月3日~9日にオンライン開催された米国リウマチ学会(ACR)2021年次総会にてアッヴィが発表した複数のリウマチ性疾患に関する38演題のうちの1つである。
 リンヴォックを投与しCDAI寛解を維持できなかった患者のうち、58%は低疾患活動性を維持し、22%が解析のカットオフ日までに再び寛解を達成した。
 Simplified Disease Activity Index(SDAI)基準およびDAS28(CRP)に基づく寛解(2.6未満)および低疾患活動性(3.2以下)においても、同様の効果の持続性のパータンが認められた。

◆Thomas Hudson, M.D., senior vice president, research and development, chief scientific officer, AbbVieのコメント
 関節リウマチを抱える多くの患者さんは、治療を受けているにもかかわらず、継続的な関節痛の悪化と身体機能の低下に直面することがある。このデータは、リンヴォックが関節リウマチによる日常的な苦悩を抱える患者さんを救う重要な治療選択肢となる可能性を示すものだ。

◆Ronald van Vollenhovenアムステルダムリウマチ学・免疫学センター(Amsterdam Rheumatology Center)の所長兼リウマチ学教授のコメント
 関節リウマチの患者さんにとって、寛解や低疾患活動性の達成が主要な治療目標である。より多くの関節リウマチの患者さんがこの慢性で進行性の疾患をコントロールし、これらの重要な治療目標を達成するために、ウパダシチニブが貢献できる可能性があるという一連のエビデンスが、今回のデータによってさらに強化されたことを心強く思う。

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