異物混入でモデルナ製新型コロナワクチンの一部製品使用見合わせ  武田薬品

 武田薬品は26日、モデルナ製新型コロナワクチン「COVID-19ワクチンモデルナ筋注」の一部製品の使用を見合わると発表した。同対応は、複数の接種会場から特定ロットについて、未使用バイアル内で異物混入があるとの報告を受けてのもの。
 接種会場には、ワクチン接種の実施前にロット番号を確認の上、該当するロットを保有する接種会場においては使用を見合わせるよう要望。
 その一方で同社は、直ちにワクチンの製造を行うモデルナ社に対して、これらの異物・原因等に関する緊急調査を依頼した。
 この調査は現在進行中の段階だが、接種予定者の安全を第一に考慮し、厚生労働省に相談の上、26日より、該当するロットを対象に使用の見合わせを実施した。
 また、添付文書にも記載されているように、対象以外のロットについては、引き続き使用前にバイアルに変色、異物の混入その他の異常がないかを目視で確認し、異常が認められた場合には使用をしないことを徹底するよう改めて啓発している。
 なお、これまでに対象ロットにおいて同件に関連して発生したとみられる安全性上の懸念に関する報告は受けていない。
 今後、武田薬品は、モデルナ社及び厚生労働省と緊密に連携し、速やかな対応に努めていく。
 COVID-19ワクチンモデルナ筋注の使用見合わせ対象ロット番号と出荷本数は、次の通り。
 ◆ロット番号3004667:約5万7000本(約57万回接種分)
 ◆3004734:約5万2000本(約52 万回接種分)
 ◆3004956:約5万4000本(約54 万回接種分)
 また、既に接種した人も接種済証のロット番号で接種ワクチンを確認できる。武田薬品では、「本ワクチンを接種した後、普段と変わったことがあった場合には、医師に相談してほしい」としている。
 使用見合わせによる代替品の供給については、厚労省と連携して対応し、ワクチン接種への影響を最小限にするよう努める。
  使用の見合わせに伴う接種間隔の延長について、接種できる間隔の上限が定められているわけではない。標準の接種間隔である4週間を超えても、2回目の接種を受けることが可能で、接種を1回目から改めて行う必要はなく、「できるだけ速やかに、2 回目の接種を受けてほしい」(武田薬品)。

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