小野田事業所研究棟が竣工  田辺三菱製薬

生産とCMC研究機能を連携・融合した「モノづくり集合体」目指して

CIL 外観

 田辺三菱製薬は2日、連結子会社である田辺三菱製薬工場の小野田事業所(山口県山陽小野田市)内に建設を進めてきたCMC機能の新研究棟(CIL)が竣工したと発表した。
 これに伴い、2021年10月に田辺三菱製薬のCMC研究機能を大阪からCILに移転する。CILを拠点として、小野田事業所にある生産機能と連携・融合した「モノづくり集合体」として、効率的に高品質な医薬品安定供給に貢献する。
 また、中期経営計画21-25で取り組む新規モダリティにおける製法・品質試験法確立・製剤化の効率化と、サプライチェーン体制の早期実装を実現し、開発から上市に至るシームレスな医薬品の供給体制を構築する。
 さらに、生産コスト低減に加え、省エネルギー化や廃棄物削減に大きく貢献する医薬品原薬製造におけるフロー合成や、固形製剤製造における連続生産の技術開発を加速させ、早期実用化をめざす。
 CILは、1階、共有ゾーンのエントランスホールは展示スペースや対話スペースを有し、中央に高さ2.8m×幅7.6mの壁面ガラスアートを配置して、山陽小野田市のガラス文化との協奏を表現。
 2階~5階、オフィス・ラボゾーンにおけるオフィスとラボを隣接させた効率的動線とエリア間の大型ガラス窓は、視認性や一体感を向上させ、研究意欲を高める。
 オフィスエリアの3層をつないだ開放的な吹抜階段は、フロア間のスムーズな移動を促し、動線に沿って配置した打合せスペースが偶発的なコミュニケーションを誘発。
 オフィスにはフリーアドレスを採用し、多様な働き方の促進とコミュニケーションの活性化、PJチーム編成に柔軟に対応したワークスタイルを実現している。
 LED照明、高効率熱源機器、高効率空調機、低風量型ドラフトチャンバーの採用や換気送風量制御などの様々な省エネルギー対策を実施(CASBEE「Aクラス」相当の環境性能)している。
 田辺三菱製薬は、病と向き合うすべての人に希望ある選択肢を届けるために、CILより新しい価値・イノベーションをグローバルに生みだし続ける会社として更なる飛躍をめざしていく。
 CILの主な概要は次の通り。
◆所在地:山口県山陽小野田市大字小野田7473-2
◆着工:2020年5月
◆竣工:2021年8月2日
◆建物規模:地上6階建(30.7m)
◆建物面積:2062㎡
◆延床面積:9883㎡
◆総工費:約40億円
◆設計・施工:竹中工務店
◆コンストラクションマネジメント:日建設計コンストラクション・マネジメント

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