働くIBD患者の気持ちを理解するデジタルポスター公開  武田薬品

 武田薬品は19日、同日の世界IBDデー(5月19日)に合わせて、炎症性腸疾患(IBD)の疾患啓発サイト(https://ibd-intheirshoes.jp/)で、働くIBD患者の気持ちを理解するデジタルポスターを公開したと発表した。


 公開されているポスターは、3月27日、医療系学生を対象に「IBD患者さんの困りごと」をテーマにオンライン開催されたデジタルポスター制作ワークショップで作製されたもの。
 世界IBDデーは、毎年5月19日に設定されており、世界中でさまざまな疾患啓発のキャンペーンが行われている。
 IBDは、一般的に「潰瘍性大腸炎」と「クローン病」の2つの疾患の総称で、腸管の粘膜に慢性の炎症を引き起こす。IBD患者は、頻回の下痢や血便、腹痛、発熱、さらには全身の倦怠感、貧血などの症状が出現する可能性がある。だが、これらの症状は、日常生活の中で患者が有していたとしても周囲の人が気付きにくい症状だ。
 こうした中、武田薬品では、IBDの好発年齢層である10代~20代に着目し、IFMSA-Japan (国際医学生連盟 日本)、ASP-Japan(一般社団法人日本薬学生連盟)との共催で、学生を対象としたデジタルポスター制作ワークショップを3月27日にオンラインで開催した。
 ワークショップでは、疾患に関するレクチャーや参加者間でのディスカッションを通じて、参加者にIBDを身近な問題として捉えて頂いたうえで、IBDへの理解が進むよう、「働くIBD患者さんの困りごと」をテーマに、会議・食事・通勤・働き方の4場面でのキャッチコピーを盛り込んだポスターを作成した。
 ワークショップに参加した15名の学生は、IBD患者の日常を疑似体験できるシュミレーションプログラム「In Their Shoes」にも参加した。
 参加者からは、「今回体験したことを自分の中にとどめておくのではなく、周りの人に伝えたい」、「体験を通じて日常的な問題を理解することができたので、患者さんの気持ちをもっと考えられる人になりたい」などのコメントが寄せられた。
 今後も武田薬品は、IBD疾患への理解が社会で進むよう、社会を構成するさまざまなステークホルダーと共に、IBD患者にとって最適な社会づくりを目指していく。

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