3月9日「脈の日」に合わせて「心房細動」早期発見に向けた活動を強化  J&Jメディカル カンパニー

 ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカル カンパニーは9日、3月9日の「脈の日」、3月9日~15日の「心房細動週間」に合わせて、心房細動の早期発見に向けた疾患啓発活動を強化すると発表した。
 約1年に及ぶ新型コロナウイルス感染症の拡大によって、適切に医療機関を受診することの重要性とヘルスケアにおけるテクノロジー活用の可能性が見直されてきた。こうした中、同啓発活動は、「脈の日」に際し、一般の人々への情報提供やテクノロジーを活用した研究の支援について告知するというもの。
 コロナ禍においては、体調不良や体調異常を感じても、約4割の人が医療機関への受診を一時期控えた、または控えている、と回答したという調査結果が出ている。
 「受診控え」は疾患の早期発見を阻み、治療の選択肢の幅を狭めてしまうことにもつながりかねないため、同社ではこれを少しでも減らし、超高齢社会における人々の健康な人生につなげられるよう、疾患啓発や適切な医療受診についての情報提供を行っている。
 また、新型コロナウイルスは、テクノロジー活用を含めた未来のヘルスケアの在り方にも影響を与えている。ジョンソン・エンド・ジョンソンでは、先端的なデジタルテクノロジーを活用して心臓病の早期発見や治療、管理を行う「Digital Cardiology(デジタル・カーディオロジー)」(直訳で「デジタル心臓学」の意)をサポートしている。
 デジタルデータを活用した当領域の研究への支援や、医療従事者向けのVRトレーニングなど、さまざまな取り組みによって、一般の人々、患者、医療従事者のために、より高い水準の診断と治療の実現に貢献することを目指している。
 ジョンソン・エンド・ジョンソンでは、公開済みの疾患に関する不整脈・心房細動に関するコンテンツに加え、今回、次の活動を展開していく。

●プロスキーヤー・冒険家の三浦雄一郎氏を起用した啓発動画を医療機関・薬局等約1400か所で放映

●医師による不整脈・心房細動の早期発見や治療に関する動画メッセージを当社ウェブサイト上で公開

コロナ禍における医療機関の受診に関する参考情報公開も

 コロナ禍において、医療機関への受診控えが懸念されている。同社の調査によると、2020年4~10月までの期間において、体調不良や体調異常を感じても、約4割(36.1%)の人が、受診を一時期控えた、または控えていると回答した。

 また、心疾患が疑われる症状の一つである「動悸、息切れや脈の乱れ」に関しても、症状を感じた人は少ないものの、約2割の人が医療機関の受診を控える行動をとっていました。当社では、心房細動の早期診断をサポートできるよう、コロナ禍において受診の参考になる情報を同社ウェブサイトで公開している。
 心房細動があっても症状が一時的であったり自覚症状のない人においては、これまでは早期にその病態を発見することは困難であった。ジョンソン・エンド・ジョンソンではその課題を解決しうるソリューション構築をサポートしている。
 米国本社では、家庭で心電図計測を実施する効果を検証する研究「mSToPS (mHealth Screening To Prevent Strokes)」へ資金提供による支援をし、2018年3月に成果を発表した。
 同研究は、3743人の被験者が参加し、ウェアラブルの心電図パッチを日常的に装着した人とそうでない人で心房細動の診断率を比較したもので、日常的に装着したグループの方が心房細動の診断率が高い結果が報告されている。
 また2020年2月からはAppleと共同でApple Watchを利用した臨床研究「Heartline Study」を実施中だ。この研究は、iPhoneのHeartline Studyアプリ、Apple Watchの心電図アプリケーションと不規則な心拍の通知機能によって、心房細動の早期発見を促し、脳卒中リスクを減らして健康状態を改善することができるかを検証するために行われている。
 また、日本では、2021年2月1日に、慶應義塾大学病院が開始したApple Watchを利用した臨床研究「Apple Watch Heart Study」を、ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカル カンパニーの一部門であるBiosense Websterが同社のInvestigator-Initiated Study Program(研究者主導研究プログラム)による資金提供を通じてサポートしている。

岩井智光ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカル カンパニー バイオセンス ウェブスター事業部事業部長のコメント

 バイオセンス ウェブスター事業部では、不整脈をもつ患者さんへ高い水準の診断と治療が実現するよう、20年以上にわたり医療従事者をサポートしてきた。
 診断・治療システムの提供に加え、医療従事者向けに多彩なトレーニングプログラムの提供や、地域医療連携セミナーの実施などを行っている。医療従事者向けトレーニングプログラムは2018年よりVR技術を取り入れ、これからの時代の医療従事者から医療従事者への技術継承に少しでも貢献できればと思っている。
 我々は、超高齢社会において、人々が健康で幸せに長く生きていくために、早期発見から治療まで、適切なタイミングで必要な行動をとれるよう支援したいと考えている。
 今後も医療従事者向けトレーニングを含め、医療従事者との連携を通じて、その実現を目指し続けたい。

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