武田薬品は4日、2020 年度第3四半期の業績を公表した。同四半期累計は、グローバルブランド14製品(ENTYVIO:+24.0%、TAKHZYRO:+38.1%、免疫グロブリン:13.7%など)の実質的な売上収益成長率が対前年同期+15%と寄与し、力強い利益率とキャッシュ・フローを創出した。
武田薬品の研究開発体制によりウェーブ1パイプラインが順調に進捗し、今後12 カ月に見込まれる7つの新規候補物質の新薬承認申請のうちの最初であるTAK-721 を申請。通期のマネジメント・ガイダンスを維持し、フリー・キャッシュ・フローと財務ベース EPS の予想を上方修正した。
また、武田薬品の存在意義に基づくサステナビリティへの取り組みの推進により、同社のバリューチェーン全体を通じてカーボンニュートラルを達成した。
コスタ・サルウコス武田薬品チーフ フィナンシャル オフィサーのコメント。
2020年度第3四半期の業績は、当社の安定的なビジネスモデルとポートフォリオの厚さ、そしてグローバルブランド14製品の力強い売上収益の成長によるものである。バリュー(価値観)に基づいた研究開発型のバイオ医薬品企業として、当社は今後も世界中のアンメット・ニーズの高い疾患を対象とした革新的な医薬品の送出に注力する。 当社は、今後12カ月に見込まれる7つの新規候補物質の新薬承認申請のうち最初の1つを完了した。今後も次世代の革新的な治療薬となりうる医薬品を届けて、すべての患者のために、ともに働く仲間のために、そしていのちを育む地球のために当社の責務を果たしていく。
勢いある事業の成長を維持しつつ、第3四半期累計で力強い利益率とキャッシュ・フローを実現し、ノン・コア資産の売却目標額を超過し、財務の健全性も維持している。当社は、シナジーを創出し主要なビジネスエリアへの投資に注力しており、シャイアー社との統合を効果的・効率的に行ったことがこの進捗につながったと考えている。
第3四半期の力強い業績により、通期のマネジメント・ガイダンスを維持し、第4四半期には今年度末に向けて成長をさらに加速することを期待している。過去数年間にわたる企業変革とこれまでに構築してきた世界レベルの研究開発体制を踏まえると、当社にとって2021年は、持続的成長を確実にするための多くの重要なマイルストンに満ちた重要な転換点になると考えている。