創薬において武田薬品と社内評価データ共有  田辺三菱製薬

 田辺三菱製薬は18日、武田薬品とオープンイノベーションの一環として、同日、社内評価データを共有することによって創薬の加速化をめざす枠組みを構築したと発表した。
 田辺三菱製薬と武田薬品は、今回の枠組みにおいて、社内で取得した評価データのうち、公知化合物に関する初期の薬効評価および初期ADMETox(アドメトックス:薬物動態・毒性)評価データの一部を共有して、両社における創薬活動に活用する。
 評価データの共有により創薬活動の生産性の向上が期待できるとともに、企業間連携をはじめとするオープンイノベーションのさらなる推進へと繋がり、創薬研究の効率化をめざす。
 医薬品を作り出す過程では、非常に多くの化合物について、さまざまな薬効評価データ、初期ADMETox評価データを取得する。そうした評価データは、製薬企業にとって貴重な財産であり、社内でのみ活用され、社外に出ることはほとんどなかった。
 だが、近年は、オープンイノベーションとして、これまで競争領域として各社が保管していた財産を共有する動きが活発になってきている。評価データの共有など、非競争領域での製薬企業間の提携により、より効果的かつ効率的な創薬研究が可能となることが期待される。
 実際、AI創薬などデータ駆動型創薬の実現・加速のためには、さまざまな社内外データを収集し、利活用する必要がある。
 田辺三菱製薬は、武田薬品が湘南研究所を開放することにより設立されたサイエンスパークである湘南アイパークを研究拠点として利用しており、入居企業と人的ネットワークを構築してきた。

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