新型コロナ予防ワクチンの国内P1/2相臨床試験開始  塩野義製薬

 塩野義製薬は16日、2020年内の臨床試験開始を目標に開発を進めてきた新型コロナウイルス感染症予防ワクチンについて、国内P1/2相臨床試験を開始し、同日初回投与を行ったと発表した。
 開始されたP1/2相臨床試験は、複数用量の抗原タンパクおよびアジュバントの組み合わせからなる200例以上の日本人成人を対象とした無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験である。
 同当社が本年4月より開発に取り組んでいるワクチン(S-268019)は、グループ会社のUMNファーマが有するBEVSを活用した遺伝子組換えタンパクワクチンである。遺伝子組換えタンパクワクチンは、ウイルスの遺伝子情報から目的とする抗原タンパクを発現・精製後に投与に供される。
 遺伝子情報そのものを投与し、体内で抗原タンパクを合成させるmRNAワクチン等の新規技術と比べて、抗原発現や精製に一定の開発期間を要する。
 だが、その一方で、BEVSを活用したインフルエンザ予防ワクチンをはじめ、複数の製品がその効果と安全性を基に承認・実用化されている確立された技術である。これまでに、選択した抗原タンパクおよびアジュバントを用いた非臨床試験において、安全性と有効性を示唆する結果が得られており、冷蔵条件下での製剤中の安定性が一定期間確認されている。
 開始されたP1/2相臨床試験では、少人数での安全性・忍容性を確認するP1相パートおよび、至適用量の検討を行うP2相パートにおいて、同ワクチンを3週間間隔で2回接種した際の安全性、忍容性ならびに免疫原性を、接種後1年間追跡評価する(jRCT : 2051200092)。
 各パートの速報データは、2021年2月末より順次取得見込みであり、それらの経過や感染状況等を踏まえて、さらなる安全性確認のための追加試験ならびにP3相臨床試験の実施に関して、引き続き厚生労働省や医薬品医療機器総合機構(PMDA)等との協議・相談を進めていく予定である。
 なお、同件は、当期計画に織り込み済みであるため、2021年3月期の連結業績予想に与える影響は軽微である。

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