先進ゲノム編集技術保有する米エメンド社の買収完了  アンジェス

 アンジェスは15日、先進のゲノム編集技術を有する米エメンド社の買収が完了したと発表した。今回の買収は、遺伝子治療プログラムと次世代ゲノム編集プラットフォーム技術を有する世界初の企業実現を目指すことを目的としたもの。
 山田英アンジェス代表取締役社長は、「エメンド社の買収は、最先端の科学に基づいた遺伝子治療薬と治療法のユニークな組み合わせを見出すことで、アンメット・メディカル・ニーズの高い疾患のための革新的な医薬品に注力する当社の戦略上の重要なステップになる」と断言。
 さらに「これにより、当社は開発パイプラインやパートナーシップを拡大し、エメンド社独自のプラットフォームなどを活用して、遺伝子編集技術導入が可能となる」とコメントしている。
 アンジェスは、今回のエメンド社買収により、ゲノム編集においてエメンド社が持つ技術であるOMNIヌクレアーゼを用いた遺伝子治療用製品の実用化を加速させていく。
 この実用化には、アンジェスの20年にわたる遺伝子治療用製品の開発経験により培われた国際的規制を踏まえた前臨床、CMC、臨床開発のノウハウ、及び GMP に沿った製造管理に関するノウハウ等、商業化に必要な知見が活かされる。
 エメンド社の買収により、アンジェスは、世界的な次世代ゲノム編集技術を活用した遺伝子治療用製品の開発企業となり、ヒトの遺伝子疾患の治療法を飛躍的に進化させることを目指す。
 また、世界初のゲノム編集プラットフォーム技術及び治療プログラムを一体として所有する企業となり、「遺伝子医薬のグローバ ルリーダー」にさらに近づいた。
 一方、David Baramエメンド社社長兼CEOは、「今回の提携は、当社の新しい技術プラットフォームの可能性、当社の製品候補の将来性、そして当社の従業員、戦略的パートナーであるOrbiMedおよびタケダベンチャーズが当社にもたらしてくれた価値を明確に示すものだ」と強調。
 その上で、「アンジェスとの提携は、当社の事業に新たなリソースとシナジー効果をもたらし、今後の開発、提携、事業機会の拡大を加速させていく」考えを示した。
 タケダベンチャーズシニアパートナーのRob Woodman 博士は、「今回の買収により、遺伝子医学のイノベーションリーダーが一堂に会した。有望な研究が加速し、グロー バル展開を拡大して、ヘルスケアで満たされていないニーズの重要な領域に対処できる」と話している。

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