オプジーボとヤーボイ+化学療法法 欧州で肺がんの一次治療薬として承認取得 小野薬品

 小野薬品は9日、オプジーボとヤーボイ、化学療法2サイクルの併用療法について、欧州委員会(EC)より進行非小細胞肺がんのファーストライン治療薬として承認を取得したと発表した。6日にブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)が 公表したもの。
 適応は、感受性上皮増殖因子受容体(EGFR)活性型遺伝子変異および未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)遺伝子転座がいずれも陰性の進行非小細胞肺がん(NSCLC)成人患者。オプジーボとヤーボイの併用療法にプラチナ製剤を含む化学療法2サイクルを追加した併用療法が、肺がんのファーストライン治療薬として承認された。
 化学療法2サイクルを追加したオプジーボとヤーボイの併用療法は、同疾患に対し欧州連合(EU)で承認された初の免疫療法薬2剤併用による治療選択肢である。
 ECの承認は、化学療法 2サイクルを追加したオプジーボとヤーボイの併用療法が、化学療法と比較して、主要評価項目である全生存期間(OS)ならびに副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)および奏効率(ORR)を達成したP3相 CheckMate -9LA試験の結果に基づくもので、奏効期間(DOR)の改善も示されている。
 オプジーボとヤーボイの併用療法および化学療法 2 サイクルの安全性プロファイルは、NSCLCのファーストライン治療でこれまでに報告された免疫療法薬および化学療法薬の安全性プロファイルと一貫している。
 同承認は、EUでは転移性悪性黒色腫と進行腎細胞がん(RCC)に対するこれまでの承認に続き、オプジーボとヤーボイによるレジメンの3つ目の適応である。EU以外に、化学療法2 サイクルを追加したオプジーボとヤーボイの併用療法は、進行 NSCLC 患者のファーストライン治療薬として、米国を含む11カ国で承認されている。
 CheckMate-9LA試験の治験担当医師で、ドイツ肺疾患研究センターグロスハンスドルフ肺クリニックの Martin Reck(M.D.、Ph.D.)氏は、「進行非小細胞肺がんのように複雑な疾患では、多様なニーズと困難を抱える患者のために、さまざまな治療選択肢が極めて重要である」と指摘する。
 さらに、「CheckMate-9LA 試験では、化学療法2サイクルを追加したニボルマブとイピリムマブの併用療法により、PD-L1発現レベルや腫瘍の組織型にかかわらず、非小細胞肺がん患者全体で、臨床的に意義のある全生存期間のベネフィットが一貫して示された」と紹介。その上で、「今回の承認により、EU の臨床医は、早期の疾患管理と生存期間の延長を可能にし得る新たな治療選択肢を患者に提供できるようになる」コメントしている。

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