大日本住友製薬は27日、Drawbridge社(本社:米国カリフォルニア州)との間で、糖尿病や糖尿病合併症をはじめとする生活習慣病の在宅管理および遠隔医療を補助する自動採血・保存機器の国内開発に向けた共同研究開発契約を締結したと発表した。
Drawbridge社は、画期的な採血機器の開発を進めるヘルスケアテクノロジー企業で、同社が開発したOneDrawは、低疼痛での自動血液採取と、採血した血液の安定化および簡易輸送を単一で実現した採血デバイスだ。
Drawbridge社は、米国において、成人の糖尿病患者を対象に医療従事者が HbA1cを測定するための採血機器としてFDAより同製品の承認を取得し、販売している。
同共同研究開発では、同製品で測定できる HbA1c を含む血液検査項目を検討するための非臨床試験と、患者さんを対象とした本製品の治験を実施する。大日本住友製薬とDrawbrigde社は、非臨床試験および治験を実施し、その後国内で医療機器として承認申請する予定である。
同製品が国内で承認されれば、糖尿病をはじめとする生活習慣病に罹患する患者の自宅での自己管理や、コロナ禍において注目される遠隔診療に活用できる可能性がある。大日本住友製薬は、同製品の提供を通じて、患者が自宅で自己採血することにより、医師による状態把握や診断を補助し、在宅でのモニタリング体制の確立への貢献を目指す。
また、大日本住友製薬は、このほど Drawbridge 社に数百万ドル(具体的金額は非開示)の追加出資を完了した。同社のDrawbridge社への最初の出資については、2019年7月25日に開示している。