第一三共社長に奥澤宏幸氏

奥沢取締役CFO

 第一三共は31日、社長兼最高執行責任者(COO)に4月1日より奥澤宏幸取締役最高財務責任者(CFO)が昇格する人事を発表した。現社長兼最高経営責任者(CEO)の真鍋淳氏は代表権のある会長兼CEOに就く。
 奥澤氏は、1962 年 10 月 31 日生、60歳。1986 年 3 月一橋大学社会学部卒業後、同年4月三共入社。2017年4月同社ASCAカンパニー 事業企画部長、2018年4 月執行役員ASCAカンパニープレジデント、2021 年4 月常務執行役員経営企画・管理本部長 CFO、2021年6 月取締役常務執行役員経営企画・管理本部長CFO歴任後、2022年4月取締役 専務執行役員 経営企画・管理本部長 CFOに就任した(現任)。座右の銘は、インドビジネス担当時に知ったガンジーの言葉の「明日死ぬかのように生きよ。永遠に生きるかのように学べ」。趣味は、「山登り」、「読書」。
 第一三共では、第5期中期経営計画(2021 年度~2025年度)の前半を3ADCの最大化に向けた投資先行期と位置づけ、研究開発、サプライチェーン、がん事業体制構築への積極的な投資を行ってきた。
 その結果、主力抗がん剤「エンハーツ」の世界各国・地域における上市、適応拡大、急速な市場浸透が進み、後続の ADC についても有望な臨床試験結果が得られるなど、中期経営計画は順調に進捗している。同計画の後半においてはグローバルにがん事業が急速に拡大し、同社は利益拡大期を迎える見込であるが、中期経営計画における2025年度目標を確実に達成するために経営体制、特に執行体制の強化を必要としている。
 一方、同社は、取締役会の諮問機関である指名委員会において、複数年にわたり、社長後継者計画について議論を重ねてきた。同委員会においては、同社グループ共通の核となる価値観(CoreValue)や行動様式(Core Behavior)を踏まえ、社長後継者の人材要件を定義し、同社グループの中長期的な成長をリードするに相応しい人材の選定に向け議論してきた。
 第5期中期経営計画の達成を確実なものとし、2030 年ビジョン「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」の実現に向けて、更なる経営体制、特に執行体制の強化を図ることを目的とし、今回、指名委員会による社長候補者の答申に基づき、31日開催の取締役会において、新代表取締役社長兼COOの選定について決議し、奥澤氏を次期社長兼最高執行責任者(COO)とする役員人事を決定した。

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