オプジーボ 膀胱がん術後補助療法P3試験で好結果  小野薬品

 小野薬品は25日、オプジーボについて、高リスク筋層浸潤性尿路上皮がん患者の術後補助療法として評価したピボタルなP3相CheckMate -274 試験で主要評価項目を達成したと発表した。同試験でオプジーボは、プラセボと比較して、全無作為化患者および PD-L1 発現レベルが1%以上の患者の両集団において、無病生存期間(DFS)を改善した。24日にブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)が公表したもの。
 CheckMate-274試験は、これらの患者の術後補助療法として、免疫療法薬が再発リスクを低減した最初で唯一のP3試験で、根治切除後の再発リスクが高い筋層浸潤性尿路上皮がん患者を対象に、オプジーボとプラセボを比較評価した多施設無作為化二重盲検P3相試験。
 患者の特性に応じて、登録された患者は切除前に術前化学療法を受けている場合もあり、受けていない場合もある。患者709例が、オプジーボ群またはプラセボ群に 1:1 の割合で無作為に割り付けられ、最長 1 年間の投与を受けた。
 同試験の主要評価項目は、全無作為化患者(すなわちIntention-To-Treat 集団)および PD-L1発現レベルが1%以上の患者サブセットにおける DFS。
 主な副次評価項目は、全生存期間、非尿路上皮無再発生存期間および疾患特異的生存期間である。
 オプジーボの安全性プロファイルは、これまでに固形腫瘍の試験で報告されたものと一貫していた。
 現在の治療法では、膀胱がん患者の50%以上が術後に再発し、毎年、20万人近い患者が亡くなっている。免疫療法などの進歩は、治療歴を有する進行尿路上皮がんを含め、増加傾向にあるがん腫の患者に福音をもたらしている。
 今回のCheckMate-274試験の肯定的結果により、オプジーボが、術後補助療法における新たな標準治療となり、切除後の筋層浸潤尿路上皮がんの無病生存期間を化学療法を行わず延長する可能性が示された。
 BMSオプジーボ開発担当バイスプレジデントの Mark Rutstein氏は、「CheckMate-274 試験の肯定的結果により、オプジーボが、我々の早期がんに対する広範囲にわたる開発プログラムの一環として、膀胱がん、悪性黒色腫および食道・胃食道接合部がんの3 つのがん腫の術後補助療法において有効性を改善したことになる」と強調している。
 ブリストル マイヤーズ スクイブは、CheckMate -274 試験のデータの全評価を完了させ、今後、治験担当医師と協力し、学会で結果を発表していくとともに、保健当局にデータを提出していく予定である。CheckMate -274 試験は計画どおり継続され、今後、全生存期間および疾患特異的生存期間を含む副次評価項目の解析を行う。

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