Soticlestat小児対象DSまたはLGSのP2試験で好結果  武田薬品とOvid社

 武田薬品とOvid社は26日、soticlestatについて、ドラベ症候群(DS)またはレノックス・ガストー症候群(LGS)の小児患者を対象とした無作為化臨床P2相ELEKTRA試験で良好なトップラインデータを取得したと発表した。Ovid社は、希少神経疾患患者の生活に大きな変化をもたらす治療薬の開発を行うバイオ医薬品企業として知られている。
 Soticlestat は、強力で選択性の高い、ファースト・イン・クラスの経口コレステロール 24 ヒドロキシラーゼ(CH24H)阻害剤。DS やLGSを含む難治性のてんかん症候群の一種である希少発達性およびてんかん性脳症(DEE)の治療薬として、武田薬品とOvid 社が開発を進めている。
 ELEKTRA 試験において、12週間の治験薬投与維持期に、プラセボ投与群では、けいれん発作(DS)および脱力発作(LGS)の頻度が中央値で3.1%増加したのに対し、soticlestat投与群ではベースラインから中央値で27.8%の統計学的に有意な減少が示され(プラセボ調整後の減少率の中央値=30.5%、p=0.0007、治験薬投与維持期において発作がみられた120例での有効性解析に基づく)、主要評価項目を達成した。
 さらに、ELEKTRA 試験の20 週間の全治療期間(用量最適化期および治験薬投与維持期)中にプラセボ投与群ではけいれん発作(DS)および脱力発作(LGS)の頻度の変化が中央値で 0.0%であったのに対し、soticlestat による治療を受けたDS およびLGS 患者群では中央値で29.8%減少した(プラセボ調整後の減少率=25.1%、p=0.0024)。
 ELEKTRA試験のDSコホート(n=51)では、20 週間の試験の全治療期間中にプラセボを投与された患者群において、けいれん発作頻度が中央値で 7.0%増加したのに対し、soticlestat による治療を受けた患者群では中央値で 33.8%減少した(プラセボ調整後のけいれん発作頻度減少率の中央値=46.0%、p=0.0007)。
 これらのデータを踏まえ、DS 患者を対象とした soticlestatP3相試験の登録プログラムの開始について規制当局と協議する予定である。
 ELEKTRA 試験の LGS コホート(n=88)では、20週間の試験の全治療期間中にプラセボを投与された患者群において、脱力発作頻度が中央値で6.0%減少したのに対し、soticlestatによる治療を受けた患者群では中央値で20.6%減少した(プラセボ調整後の脱力発作頻度減少率の中央値=14.8%、p=0.1279)。
 現在、Soticlestatの開発に向けてとり得る次のステップについて理解を深めるため、この極めて特殊な患者群における追加解析を実施中である。
 ELEKTRA試験では、soticlestat の忍容性は概ね良好で、安全性プロファイルはこれまでの試験と同様であり、新たに安全性で留意すべき点は認められなかった。ELEKTRA試験を完了したすべての患者がENDYMION非盲検延長試験への登録を選択した。

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