非定型抗精神病薬「ラツーダ錠」11日より国内新発売  大日本住友製薬

 大日本住友製薬は4日、「統合失調症」および「双極性障害におけるうつ症状の改善」を適応症として、非定型抗精神病薬「ラツーダ錠 20mg、40mg、60mg、80mg」(一般名:ルラシドン塩酸塩)を、6月11日付けで国内において新発売すると発表した。
 同剤は、大日本住友製薬が創製した独自の化学構造を有する非定型抗精神病薬で、 ドパミンD2、セロトニン5-HT2A、セロトニン5-HT7受容体にアンタゴニストとして作用するほか、セロトニン5-HT1A受容体にはパーシャルアゴニストとして作用し、ヒスタミンH1およびムスカリンM1 受容体に対してはほとんど親和性を示さない。この受容体プロファイルから、統合失調症における陽性症状や陰性症状をはじめとする各種精神症状や双極性障害のうつ症状への優れた改善効果に加えて、高い忍容性が期待でき、両疾患治療の第一選択薬のひとつになり得ると考えられる。
 ラツーダ錠は、海外において、2020年5月現在、統合失調症の治療薬として欧米を含む47の国と地域で承認されており、双極Ⅰ型障害のうつ症状の治療薬としては米国を含む7つの国と地域で承認されている。また同剤は、海外の最新治療ガイドラインで、統合失調症に対して体重増加、糖代謝異常などの代謝系副作用が少ないなどの忍容性や治療継続の観点から推奨され、双極性障害におけるうつ症状では第一選択薬のひとつとして推奨されている。
 大日本住友製薬は、同剤の発売により、統合失調症および双極性障害におけるうつ症状の新たな治療選択肢の提供により、両疾患治療の発展への貢献を目指す。
 薬価は、ラツーダ錠20 ㎎:1錠178円70銭、ラツーダ錠40㎎:1錠328円90銭、ラツーダ錠60㎎:1錠469円90銭、ラツーダ錠80 ㎎:1錠493円40銭。

タイトルとURLをコピーしました