リムパーザ・ベバシズマブ併用療法 米国で卵巣がん維持療法での承認取得

 アストラゼネカは18日、リムパーザがベバシズマブとの併用療法において、初回治療後の維持療法として11日に米国で承認されたと発表した。治療対象は、初回治療である白金製剤ベースの化学療法とベバシズマブとの併用療法に対して完全または部分奏効を示し、病的変異または病的変異が疑われるBRCA遺伝子変異陽性、および/またはゲノム不安定性のいずれかにより定義される相同組換え修復機能不全(HRD)
陽性の進行性上皮性卵巣がん、卵管がんまたは原発性腹膜がんの成人患者。
 FDAが承認したコンパニオン診断検査に基づいて患者の治療が選択される。
 今回の承認は、P3試験( PAOLA-1試験)のバイオマーカーによるサブグループ解析結果に基づくもの。同試験のHRD陽性の進行卵巣がん患者に対して、ベバシズマブとリムパーザの併用療法による維持療法により、病勢進行または死亡のリスクが 67%(ハザード比0.33に相当)低下することが示された。リムパーザを追加することで、リムパーザとベバシズマブ併用療法群では無増悪生存期間(PFS)中央値が37.2カ月に延長したのに対し、ベバシズマブ単独療法群では 17.7 カ月であった。
 進行卵巣がん患者の腫瘍組織において、約2人に1 人に HRD 陽性が認められる。進行卵巣がん患者の初回治療における主な目的は、長期寛解を達成して病勢進行をできるだけ遅らせることにある。

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