オンライン診療や電話での診療を希望される患者さんが増えました。処方せんの備考欄に-0410対応と記載のあるもの、ネットからその旨を伝えてくるもの、医療機関から電話で相談される場合もあります。対応は様々ですが、薬の送付を希望される場合もあるので、専用のノートを作りました。送付日や送料や支払いについて、詳しく記載をしています。少しでも患者さんの身体的、精神的負担を軽くするために、かかりつけ医と以前よりずっと連携を取りながら、対応をしています。
漢方薬をよく勉強している患者さんから、清肺敗毒湯について質問を受けたこともありました。ネットで検索をしたら、日本にはないもので、生薬を配合する内容を詳しく知ることができました。中国では煎じるようですが、その中身が麻黄9g 炙甘草6g 杏仁9g 生石膏15〜30g(先煎) 桂枝9g 沢瀉9g 猪苓9g 白朮9g 茯苓15g 柴胡16g 黄芩6g 姜半夏9g 生姜9g 紫苑9g 冬花9g 射干9g 細辛6g 山薬12g 枳実6g 陳皮6g 藿香9g配合されているとわかりました。大量のため実際には服用しにくいと思いました。そこで漢方薬に精通する先生に相談してみるとエキス製剤で、作られるなら、麻杏甘石湯+胃苓湯+小柴胡湯加桔梗石膏 が良いですとお返事をいただき、たいへん勉強になりました。なお予防や緩解期には補中益気湯もよいとか。
イベルメクチンは、2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した北里大学の大村智特別栄誉教授が発見した新種の菌から開発された抗寄生虫薬で、「ストロメクトール」の商品名で承認されています。日本薬剤師の全国大会で講演を聞き、感動したことを鮮明に記憶しています。新型コロナウイルスに感染させる実験を実施されたところ、ウイルスの遺伝子増殖を抑制する効果を確認されたという内容の文献がネット上にありました。
引き続き、私たち薬剤師にできることは、世界の情報に目を向け、知識を得ることで、少しでも患者さんの相談に乗って差し上げること。品薄なマスク、消毒用エタノール、手指用ジェル、体温計等を供給できるように努力することなのかなと思います。手作りマスクのボランティアも実施中です。 薬剤師 宮奥善恵