シグナルトーク(本社東京都)は29日、健康意識の高いオフィスワーカー向けに、ワークパフォーマンス改善につながる食事をAIがアドバイスし、生涯収入をアップさせる世界初のサービス「WorkUp AI」を開始したと発表した。
「WorkUp AI」は、専用アプリをPCにインストールするだけで、カメラやキーボードタッチなどを通して、顧客のPC業務のワークパフォーマンスを自動計測。AIが独自のメソッドにより、パフォーマンス向上に必要な栄養素を含む食生活のアドバイスを行うというもの。
さらには、特許取得済の算出方法で、食事がワークパフォーマンスに与える影響を数値化、世界で初めて食事が生涯収入に与える影響を具体的な金額で「見える化」することに成功した。なお、今回の正式なサービス開始に当たり、昨年11月に期間限定公開したβ版にはなかった機能として、LINEとの連携機能、生涯収入をアップのためのメソッドの追加、UI/UXの改善などが行われより使いやすくなった。
近年、従業員の健康管理を経営的な課題とする「健康経営」は、ますます注目を集めている。だが、経済産業省が行った調査によれば、中小企業のうち約半数は健康経営を認知しておらず、「健康管理は個人で行うもの」という考えが根深い傾向が見受けられる。こうした中、「WorkUp AI」によるビジネスパーソンの個々の健康管理、ワークパフォーマンス向上のサポートが、企業経営の向上、健康経営の促進に寄与するものと期待される。
「WorkUp AI」が可能にした3つの特長は次の通り。
[1] 「AIカウンセリング」で、生涯収入などをシミュレーション
●顧客の食生活や仕事内容、仕事に影響する身体の症状などを、「はい」「いいえ」で回答する形式でカウンセリングすることで、現在の仕事のパフォーマンスや食生活、生活習慣を把握し、生涯収入、健康偏差値や余命、健康労働年数などをAIがシミュレーション。
●シミュレーションの際は、ワークパフォーマンスと健康の度合いを「W-Score(ダブルスコア)」という総合スコアでサービス内に表示し、改善状況の「見える化」、実感を実現。
「W-Score」は独自の新しい指標で、WはWork&Wellnessを表す。
[2] 「AIメソッド」で、生涯収入の向上につながる食生活改善をアドバイス
●5000名以上のデータと、食事と生活習慣についての50万通りの組み合わせデータを用い、ディープラーニングと統計学的解析手法を駆使して、顧客の生涯収入向上につながる食生活や生活習慣の改善方法である「メソッド」をAIが個別に推奨。加えて、各メソッドを取り入れた場合、生涯収入にどの程度影響するのかを具体的な金額で算出する。正式サービス開始にあたり、メソッド数は約1.5倍になった。
「LINE」連携で、週に2回、利用者のLINEにAIからお勧めのメソッドをメッセージ送信して、習慣的・継続的に食生活の改善に取り組めるサポートも実施する。
[3] 「AIメッセージ」で、顧客個別のコメントや健康情報を提供
●日々のワークパフォーマンスについてのコメントや、選りすぐりの健康情報を、AIからメッセージとして届ける。メッセージは、医師、管理栄養士など、約700人の専門家の知見をもとにAIが生成する。
ワークパフォーマンスの自動測定も見逃せない。PCにダウンロードした専用アプリが、PCカメラ、キーボード、マウスを通して、「キーボードのタイプ数」「マウスカーソルの移動距離」「保存したファイル数」「プログラムの切り替え数」「パソコンの前にいる時間」「笑顔の回数」などを自動的に測定し、ワークパフォーマンスを数値化、見える化する。
●大阪市立大学医学部との業務委託
大阪市立大学医学部に、ドットテック実施の食生活による健康状態と年収に関するアンケート結果についての統計解析などの協力を得ている。