ヘリオスは10日、iPS細胞技術と遺伝子編集技術を組み合わせた次世代がん免疫細胞に関する開発品目として、他家iPS細胞由来ナチュラルキラー(NK)細胞を用いたがん免疫細胞療法製剤(HLCN061)を追加することを明らかにした。
同社は、世界中の難治性疾患の罹患者に対して新たな治療法による治癒と希望を届けるべく、iPSC/体性幹細胞再生医薬品分野において開発を進めている。この方針のもと、遺伝子編集技術により特定機能を強化した他家iPS細胞由来NK細胞を用いて、固形がんを対象にした次世代がん免疫細胞療法の研究・開発を推進する。現在の開発対象地域は、日本と米国を予定している。
がん疾患は、分子標的薬やがん免疫療法の登場により、その治療成績の向上が見られるが、未だ治療満足度の低い疾患領域である。特に、現在では、がん疾患の多くを固形がんが占めており、固形がんに対する有効な治療法が望まれている。固形がんとは、血液がん以外の臓器や組織にできるがんの総称を指す。
なお、同開発・研究は、開始にあたって特別に支出する費用はなく、着実に推進することで将来の自社製品販売収入および企業価値向上につながるものと期待されている。同社では、今後、開示すべき事項が発生した場合、速やかに公表する。