薬を渡した後のフォローが薬剤師職能のポイントに 藤垣大阪府会長が新年互礼会で強調

藤垣会長

 大阪府薬剤師会は12日、大阪市内のホテルで令和2年新年互礼会を開催し、会員薬剤師や地元国会議員、医薬品関係者ら多くの参加者が新年を祝った。
 新年のあいさつで藤垣哲彦会長がは、まず、「現在、100歳を超えた国民が7万1000人を数える。国も人生100年時代に向けて社会保障、特に国民皆保険をどのように守っていけば良いか議論している」と報告。
 さらに、そのための薬剤師の取り組みとして、「後発医薬品の使用促進」、「残薬への対応」、「高齢者の多剤併用防止」、「かかりつけ薬剤師の機能発揮」、「薬物乱用防止」を紹介した。
 藤垣会長は、昨年の薬機法改正にも言及し、「これまで薬局は調剤をする所と書かれていたが、今後は薬学的知見に基づいた指導が求められるようになった」と指摘。その上で、「薬を渡した後のフォローについて薬剤師がどのように関わっていくかが大きなポイントになる」と強調した。
 来賓祝辞では、吉村洋文大阪府知事(代読)が、「2025年大阪関西万博の地元パビリオン出展が本格化してきた。万博では、誰もが生き生きと長く活躍できるような健康寿命の延伸に尽力するのでご協力をお願いしたい」と明言。松井一郎大阪市長(代読)も、「大阪関西万博は、大阪の魅力を全世界に発信できる絶好の機会であり、全ての市民が健やかで心豊かに生活できる健康都市実現にも繋がる。是非、ご理解、ご支援いただきたい」と要望した。
 茂松茂人大阪府医師会会長は、「社会保障制度の財源の在り方をしっかりと論議して、高齢者が安心して暮らせる社会を作っていかねばならない」と呼びかけた。

山本氏


 山本信夫日本薬剤師会会長は、「平成は、薬剤師が医療に参画していることを体感できる30年間となるとともに、薬局業務の在り方を厳しく問われる時代でもあった」と振り返った。
 さらに、「本年4月の調剤報酬改定では、新たな薬剤業務が評価される。超高齢化社会における薬剤師・薬局の役割を全うするために大阪府薬の皆さんと適切な連携を取りながら、令和の薬剤師としての第一歩を踏み出したい」と訴求した。

とかしき氏


 とかしきなおみ衆議院議員は、「薬剤師は、医療と介護の連携、予防・健康などにしっかりと取り組んで、診療報酬改定比率が、1:1:0.5程度になるようにどんどん新たな挑戦をしてほしい」と力説。
 本田顕子参議院議員は、「昨年、皆様方のお力で国会に送って頂き、厚生労働委員会の仕事に従事している」と現況報告し、「薬あるところに常に薬剤師あり。薬機法の趣旨に込められた思いが現場で形となるように頑張っていきたい」と抱負を述べた。

本田氏


   

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