AMRセントレ社と抗緑膿菌モノクローナル抗体導出契約締結       塩野義製薬

 塩野義製薬は22日、緑膿菌の有するPcrVタンパクを標的とするヒト化モノクローナル抗体COT-143の導出契約をAMR セントレ社(英国)との間で締結したと発表した。
 緑膿菌は、薬剤耐性の獲得傾向が強く、緑膿菌感染症の治療に使用できる薬剤および感染制御法は限られている1。 COT-143は、緑膿菌の病原性に関わるPcrVタンパクを標的とするヒト化モノクローナル抗体で、同抗体が多剤耐性菌を含む緑膿菌感染症の治療および発症予防に有効なエビデンスは様々な非臨床試験で示されている。
 AMRセントレ社は、新規抗菌薬の開発を推進する英国の取り組みの一つとして設立された事業体。今回の契約締結により、AMRセントレは、同抗体の研究、開発、ならびに製造に関するグローバルでの独占的な権利を取得する。
 一方、塩野義製薬はAMRセントレが実施する開発計画およびその進捗を確認していくとともに、将来的な販売契約について引き続き協議する。
 抗菌薬の供給は、グローバルヘルスにおける大きな課題となっている。新規抗菌薬の開発が難しい環境下でも研究を進展させてきた同抗体は、様々な基金や医療ネットワークを含む開発力を活かすことができるARMセントレによって、さらなる開発の進展が期待できる。
 AMRセントレは現在、2020年に実施するP1試験およびP2試験について、ロイヤルリバプール大学病院と検討を進めている。

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