オルゴビクス 進行性前立腺がん対象に欧州医薬品評価委員会が承認勧告 大日本住友製薬

 大日本住友製薬は28日、「オルゴビクス」について、成人におけるホルモン療法感受性の進行性前立腺がんを対象に欧州医薬品庁(EMA)の欧州医薬品評価委員会(CHMP)から承認勧告を受領したと発表した。
 同剤を開発する連結子会社のマイオバント社が25 日(現地時間)に公表したもの。欧州委員会は、CHMPの承認勧告を審査し、約2 カ月で本剤の販売承認申請に関する最終判断を行う予定にある。
 最終判断は、27の欧州連合加盟国すべてに加えて、アイスランド、ノルウェー、リヒテンシュタインに適用される。
 同剤が承認されれば、欧州においてホルモン療法感受性の進行性前立腺がんを対象とした最初で唯一の経口アンドロゲン除去療法となる。
 今回の CHMP による承認勧告は、少なくとも 1 年間の継続的なアンドロゲン除去療法を必要とするアンドロゲン感受性の進行性前立腺がん患者1000人以上を対象に、リュープロレリン酢酸塩と比較して同剤の安全性と有効性を評価した、ランダム化、オープンラベル、並行群間、国際共同P3試験(HERO 試験)のデータに基づいている。
 なお、同剤は、 2020年12月に米国FDAより成人の進行性前立腺がんを適応症として承認され、現在、米国で販売されている。
 マイオバント社は、前立腺がんを対象としたレルゴリクスの国際的な販売および開発の権利(北米および一部のアジアを除く)について、複数のパートナー候補との提携交渉を継続しており、進行性前立腺がんを対象としたレルゴリクスの欧州委員会による承認までに、パートナーと合意できるよう取り組んでいる。

◆デービッド・マレク マイオバント社 CEOのコメント
 CHMP の承認勧告は、本剤を進行性前立腺がん患者さんの新しい標準治療として位置づけるための新たな一歩である。進行性前立腺がんの患者さんに革新的な治療法を提供するという当社のミッションをさらに推進していくために、欧州の患者さんや医師に欧州で初めてとなる経口アンドロゲン除去療法を提供できることを期待している。

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