脳内アミロイドβ蓄積状態把握補助検査試薬の製造販売承認申請実施 シスメックス

 シスメックスは5日、自社の全自動免疫測定装置 HISCL-5000/HISCL-800を用いて血液中のAβを測定する検査試薬について、昨年12月28日に医薬品医療機器総合機構(PMDA)へ製造販売承認申請を実施したと発表した。
 アルツハイマー病の病理に作用する治療薬の開発が近年活発化している。2021年6月には、米国FDAがADUHELM(一般名:アデュカヌマブ)を承認するとともに、日本国内においても2020年12月に同治療薬の新薬承認申請が実施されている。
 これらの治療薬の適切な使用や普及には、脳内のAβの蓄積状態を把握する技術が必要とされているが、従来の検査方法では、侵襲性やコスト面などに課題があった。
 これまでシスメックスは、より簡便に脳内のAβの蓄積状態を把握する技術の開発を進めてきた。2016年2月には、エーザイと認知症領域に関する新たな診断薬創出に向けた非独占的包括契約を締結し、互いの技術・ナレッジを活用し、認知症の早期診断や治療法の選択、治療効果のモニタリングが可能な次世代診断薬の創出を目指してきた。
 こうした経緯により、今回、シスメックスは、化学発光酵素免疫測定法(CLEIA)を測定原理とする自社の全自動免疫測定装置HISCL-5000/HISCL-800を用いて、血液中のAβを測定し、脳内のAβの蓄積状態の把握を補助する検査試薬について、製造販売承認申請を実施した。

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