京都薬科大学は15日、「Lehmann(レーマン)プログラム」の発信を目的としたニュースレターを発行すると発表した。同プログラムは、認定・専門薬剤師の資格取得支援をはじめ、薬学的視点から地域医療やチーム医療の現場をリードできる人材育成を目的としたもの。
ニュース レター ダイジェストは、次の通り。
◆差し迫る2025年問題。医療現場で重要性を増す「地域医療」と「チーム医療」
・2025年問題に代表されるように、急速な高齢化に伴って、さまざまな医療課題が浮き彫りとなっている。
・日進月歩で高度化・専門化を遂げる医療。一方で、今後は救命に限らず、回復後の「QOL」や「日常生活動作(ADL:Activities of Daily Living)」も重視した「全人的医療」が求められている。
・医療の高度化・専門化が進み、同時に高齢化とともに全人的医療も求められる環境のもと、今後の医療現場では「地域医療」と「チーム医療」がより重要となり、それに対する取り組みが進められている。
◆その地域医療・チーム医療のキーパーソンとして期待される「認定・専門薬剤師」
・地域医療とチーム医療を進化させるために、薬剤師は、今後はより重要な役割を果たすことが期待されている。
【その背景】
・薬剤師は、医師と同様に、病因や病状に対する深い知見を持つ医療人であり、医師や看護師では持ちにくい薬学的アプローチからの薬物治療の適正化を行うことができる「薬物治療の専門家」
・医療が高度化するなか、薬物の選択・継続の判断には、高度な専門知識が必要となっている。
・高齢者の日常的な健康管理・維持は、投薬を中心としてマネジメントされることが多く、高齢者にとって薬剤師は「もっとも身近な医療人」と言える。
・薬局には、日常的な健康管理や疾患、医療、介護に関する相談などを気軽にできる「ファーストコンタクト拠点」としての役割が求められている。
・こうした役割が求められる薬剤師のなかにあって、とりわけ高い専門性とリーダーシップをもつ認定・専門薬剤師は、地域医療やチーム医療における多職種連携のシナジー効果を最大化しうるキーパーソンとして期待されている。
認定・専門薬剤師の資格取得を支援する京都薬科大学の「Lehmannプログラム」
・Lehmann(レーマン)プログラムは、認定・専門薬剤師の資格取得支援だけではなく、薬学的視点から地域医療やチーム医療の現場をリードできる人材育成を目指すプログラムである。
・そのカリキュラムは「リーダー養成基礎科目」に時間を割き、論文の読み方、患者への活用・応用法、プレゼンテーションの作り方や発表方法、調査・統計の方法などについて、学んだことを現場ですぐに活用できる演習を中心に組み立てられている。
◆Lehmannプログラムを受講する薬剤師3人が話す「認定・専門薬剤師を目指す理由」も写真付きで紹介。