大日本住友製薬は18日、社交不安障害、全般不安障害および大うつ病性障害を対象としたVR(Virtual Reality)コンテンツの全世界における独占的な共同開発および販売提携契約をBehaVR社と締結したと発表した。
同社米国子会社のサノビオン社とBehaVR社は、昨年6月に社交不安障害を緩和するためのVRを活用したジェネラルウェルネス製品の共同開発契約を締結している。このサノビオン社と BehaVR 社の共同開発の取り組みが、今回の大日本住友製薬とBehaVR 社との契約締結につながった。今回の契約はその契約範囲を拡大するもの。
同契約締結により、対象疾患を社交不安障害、全般不安障害および大うつ病性障害の3疾患に拡大し、ジェネラルウェルネス製品に加えて、医師の処方によるデジタル治療(DTx)の共同開発を行い、それぞれの疾患ごとにFDAによるデジタル治療としての承認取得を目指す。
同契約に基づき、大日本住友製薬は、BehaVR社に対し、契約一時金として5 00万米ドル(約6億円)を支払うとともに、デジタル治療の開発マイルストンおよび開発費用の一部負担を含めて、最大1800米ドル(約21億円)を支払う可能性がある。
また、デジタル治療の販売開始後は、販売額の目標達成に応じた販売マイルストンとして合計で最大1万4000米ドル(約 160 億円)を支払う可能性に加えて、販売額に応じたロイヤリティを支払う。
大日本住友製薬は、医薬品以外の領域においても「多様な健やかさ」の実現への貢献を目指して、既存の製薬企業の枠を超えた「フロンティア事業」として、新たなヘルスケアソリューションの研究開発・事業化を推進する。
今回のBehaVR社との提携では、社交不安障害、全般不安障害および大うつ病性障害に苦しむ患者のために、まずは米国でVRを活用したデジタル治療の開発を推進。その後、日本を含めた地域拡大を目指す。