武田薬品は7日、ノババックス製新型コロナワクチン候補であるTAK-019について、日本政府と1億5000万回接種分を購入する契約を締結したと発表した。TAK-019の製造販売承認取得を条件として、厚労省が武田薬品が日本で生産するTAK-019の同回接種分の購入を提示し、同社が応じたもの。契約の詳細については開示されていない。
武田薬品は、ノババックス社との提携の一環として、日本の自社工場においてTAK-019(海外における開発コード: NVX-CoV2373)の生産能力の整備を進めており、2022年初頭の供給開始を目指している。
ノババックス社は、武田薬品へTAK-019の製造技術の使用を許諾し技術移転を進めており、抗原と共に充填するMatrix-M TMアジュバントを供給する。
武田薬品は、国内治験を実施し、医薬品医療機器総合機構(PMDA)への製造販売承認申請を行い、厚生労働省の承認取得後、日本でTAK-019を供給する。
武田薬品は、厚労省のワクチン生産体制等緊急整備事業により、ノババックス社の新型コロナワクチンを日本国内において生産するための技術移転・生産設備の整備・供給に係る助成を受けている。
なお、同契約が武田薬品の2021年度の業績予想に与える影響は、同ワクチンの供給開始時期による。2021年度の業績予想については、その他の要因も踏まえ、適切な時期に必要に応じて見直していく。