田辺三菱製薬連結子会社の田辺三菱製薬工場(本社大阪市)と山陽小野田市立山口東京理科大学(山陽小野田市)は16日、研究開発・人材育成等において包括連携協定を締結したと発表した。同協定は、互いに協力して取り組むべき新たな技術の創造と将来の地域医療を支える人材の育成を目的としたもの。具体的な連携項目は次の通り。
(1)共同研究、受託研究等の推進
(2)研究者や技術者の人的交流
(3)学生に対するインターンシップ等の現地学習
田辺三菱製薬工場は、田辺三菱製薬グループの医薬品製造の中核を担う会社として事業展開している。現在、大阪にある田辺三菱製薬のCMC研究機能を小野田に移転してグローバルレベルの新薬供給体制の整備と効率的な生産技術体制の確立をめざすべく、小野田事業所内に新研究棟(2021年5月竣工予定)を建設している。
山口東京理科大学は、私立東京理科大学山口短期大学(1987年開設)を前身とし、その後4年制への移行(1995年)や公立大学法人化(2016年)を経て現在に至っている。工学に特化した大学であったが、2018年4月に県内では初めてとなる薬学部を開設。幅広い分野の教員や学生を有する理系大学へと裾野を拡げてきた。
これまでも両者は、ともに山陽小野田市に拠点を有するという立地の利点を活かし交流を図っていたが、両者の研究分野は重なる技術領域も多くあるため、今回の包括連携協定締結に至った。今後は、さらに大学の持つ研究成果を活かした新たな技術の創造や企業目線に立ち活躍できる将来の地域医療を支える人材育成や教育の分野において、より一層の連携を推進していく。