メディパルホールディングスは5日、資本コストの認識を見直すとともに、資本コストを安定的に上回るリターン(エクイティ・スプレッド)の継続的な創出に向けた取り組みを実施すると発表した。
今回の取り組みは、2025年5月13日に公表した「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」の内容を、株主・投資家との対話を踏まえて更新するもの。①現状分析と評価、②資本コストの認識の見直し、③エクイティ・スプレッドの継続的な創出に向けた取り組み、④株主・投資家との対話ーを柱とする。
現状分析と評価では、同社のPBR(株価純資産倍率)は、足元では1.0倍前後の水準となっているが、直近数年間において1.0倍を下回る状態が継続している。また、ROE(自己資本利益率)は、2025年3月期に6.6%、2026年3月期に6.7%となった。

2025年5月の公表では、WACC(加重平均資本コスト)を資本コストとして認識した上で、資本コストを4%後半から5%半ば、株式益利回りを7%前半から8%前半の水準と認識。ROEは資本コストと株式益利回りの間にあると分析していた。
だが、PBRが1.0倍前後の水準が継続しているため、改めて同社の現状を分析・評価し、株主・投資家との対話を通じて認識した市場の期待リターンを踏まえて、資本コストに関する認識の見直しを実施する。
資本コストの認識の見直しでは、ROEと比較する指標を従来のWACCから株主資本コストに改めるとともに、同社が認識する資本コストの指標を株主資本コストとし、市場で期待されるリターン等を踏まえた見直しを実施している。
具体的には、同社の資本コストについて、2025年5月の公表時は4%後半から5%半ばと認識していたが、現在は6%から7%程度と認識を見直した。 エクイティ・スプレッドの継続的な創出に向けた取り組みでは、資本コストを継続的に上回るROEの実現を目指していく。ROEと資本コストの差であるエクイティ・スプレッドの継続的な創出は価値創造に繋がるものと認識。ROEの改善を重視しつつ、中長期的な企業価値の向上に向けて、ROE を構成する利益率・資産効率・財務レバレッジの各観点から、取り組みを強化していく方針だ。
また、PBRはROEとPER(株価収益率)の積であることを踏まえて、ROEの改善に加え、成長戦略の明確化と株主・投資家との対話と開示の充実を通じた成長期待の増大によるPERの向上にも取り組んでいく。
株主・投資家との対話は、企業価値向上の起点と位置づけ、経営層も含めて
積極的に行っている。今回の資本コストの認識の見直しも、対話で得られた意見を踏まえたものである。

