
日本認知症予防学会(代表理事:森下竜一氏)は11日、群馬県高崎市のGメッセ群馬で、博報堂、アイ・ブレインサイエンス、およびオプティマイズと脳の認知機能維持・向上の推進に向けた包括連携協定を締結した発表した。同協定は、認知症予防に対する正しい理解と予防行動の社会全体への拡大(ゼロ次予防)を目的としたもの。
アイ・ブレーンサイエンスは、大阪大学の研究を基に認知症の早期診断に向けた新技術の事業化のため設立されたベンチャー企業だ。同協定により、「認知症になってから対処する」という従来の対症療法から、生活者が自らの脳の認知機能を前向きにケアするという新たな文化の定着を目指す。
今後、学術、先端テクノロジー、そして社会実装の専門知見を持つ4者が一体となり、科学的根拠に基づいた信頼性の高い予防行動を取りやすい環境づくりを共同で推進し、生活者による予防行動の実践・普及を推進していく。
日本における認知症患者数は約443万人を超えるとも言われており、超高齢社会の進展とともに、認知症予防への社会的ニーズは急速に高まっている。だが、認知症予防に資する商品・サービスの科学的な信頼性を生活者が判断することは依然として難しい状況のため、生活者が認知症予防に取り組みやすくなるようにエビデンスに基づいた社会的な仕組みづくりが求められている。
こうした課題を解決するため、同協定では、学術、先端テクノロジー、さらに社会実装の専門知見を持つ4者が一体となり、科学的根拠に基づいた信頼性の高い予防行動を取りやすい環境づくりを共同で推進し、生活者による予防行動の実践・普及を推進していく。包括連携協定における各者の役割は、次の通り。
◆日本認知症予防学会:学術的知見の提供
認知症予防に関する専門的な学術知見に基づき、科学的エビデンスの観点から、プロジェクト全体への学術的な監修・助言や、予防に関する客観的な評価の仕組みづくりの検討を行う。
◆博報堂:プロジェクト推進・社会実装のサポート
マーケティングおよびビジネス構築の知見を活かし、本連携による取り組みを社会に広く浸透させるためのプロセスの設計や、プロジェクト全体の推進をサポートする。
◆アイ・ブレインサイエンス:予防技術・テクノロジーの提供
アイトラッキング(視線計測)、一般向けアプリのMIRUDAKEタッチ、ブレインアセットをはじめとする独自の認知機能評価技術や認知機能維持・向上技術などの先端テクノロジーに関する知見を提供し、予防サービスの検討を技術面から支援する。
◆オプティマイズ:AI技術・データ基盤の提供
AIを組み込んだシステムの開発・実装支援、およびデータを安全に活用するためのセキュアなデータ基盤の構築を支援する。
4者は同協定を礎に、専門機関の知見と企業の技術、迅速な市場展開を融合させ、社会全体で認知症予防に取り組む新しい未来の実現に貢献していく。具体的な取り組み内容やサービスについては、4者で協議を重ねた上で順次告知する。
今後、認知症予防に向けた理解や行動が進んだ社会の構築に向けて、専門的な知見を持つ学術関係者・専門家をはじめ、様々な企業との産学連携によって、認知症予防に関する有効な知見を社会に広げていくための取り組みについて、検討を推進する。
同協定に基づく活動を通じて得られる生活者の脳の認知機能データを、安全に統合・管理するセキュアなデータ基盤のあり方を共同で検討する。これらのデータを安全に活用できる環境を構築し、さらなる産学連携による最先端の研究開発や、認知機能の維持・向上に資する商品・サービスの社会実装に向けて、検討を進めていく。
