「ヒブサーゴ」 日本でB型肝炎ウイルス持続感染の機能的治癒を適応症に承認取得 GSK

 グラクソ・スミスクライン(GSK)は24日、「ヒブサーゴ」(一般名:べピロビルセン)」について、B型肝炎ウイルス(HBV)持続感染における機能的治癒を適応として、製造販売承認を取得したと発表した。
 同承認は、P3相B-Well 1試験およびB-Well2試験の結果に基づくもの。ベピロビルセンに対する世界で初めての規制当局による承認となる。
 べピロビルセンは2024年8月に日本で先駆的医薬品に指定され、先駆的医薬品指定制度が創設されてから、指定品目の中で初めての承認となった。先駆的医薬品指定制度は、前身となる「先駆け審査指定制度」をもとに、2019年の法改正により法制化され、2020年より施行されている。
 指定要件には、「治療薬の画期性」、「対象疾患の重篤性」、「対象疾患に係る極めて高い有効性」に加え、「世界に先駆けて日本で早期開発・申請する意思・体制」が含まれる。
 ベピロビルセンは、高いアンメット・メディカル・ニーズを有するHBV持続感染に対する新たな治療選択肢となる可能性が評価され、日本における優先的かつ迅速な審査の対象となった。
 HBV持続感染は公衆衛生上の大きな課題であり、国内において、この疾患による負担の軽減に向けて継続的に取り組みが行われている。日本におけるHBV持続感染の患者数は約100万人と推計されており、年間約4000人の死亡に関連しているとされている。
 P3I相B-Well 1試験およびB-Well 2試験の統合解析では、べピロビルセンを24週間投与した患者群において、全体集団(HBs抗原量が100 IU/mLより高く、3,000 IU/mL以下の成人患者)で統計的に有意な19%の機能的治癒の達成割合(ベピロビルセン群1220例中233例、プラセボ群614例中0例;両試験ともp<0.001)を示し、主要評価項目を達成した。
 また、重要な副次評価項目では、ベースライン時のHBs抗原量が1000 IU/mL以下の患者群において26%の機能的治癒の達成割合(ベピロビルセン群768例中200例、プラセボ群393例中0例;両試験ともp<0.001)が認められた。
 なお、世界で診断される患者のうち、HBs抗原量が1000 IU/mL以下は約45%を占めるという調査結果がある。
 両試験の治験開始後1~24週における最も頻度の高い有害事象の上位3つは、注射部位の紅斑31%(384/1223)、注射部位の痛み23%(277/1223)、一過性の肝酵素(アラニンアミノトランスフェラーゼ)の血中濃度上昇22%(269/1223)であった。
 なお、機能的治癒とは、すべての治療を中止した後、少なくとも24週間にわたり、HBV DNAおよびウイルスタンパク質であるB型肝炎表面抗原(HBs抗原)が血中で検出されない状態を指す。
 これは、薬物療法を行わなくても患者自身の免疫システムによって疾患が制御されていることを意味する。現在の標準治療では、長期にわたる治療が必要となる場合があり、治療を始めて1年後の機能的治癒の達成割合はペグインターフェロン(pegylated interferon:PegIFN)で2~8%未満、核酸アナログ(nucleoside/nucleotide analogues:NA)の経口治療薬で1%未満と報告されている。

◆トニー・ウッドGSKのチーフ・サイエンティフィック・オフィサーのコメント
 ヒブサーゴは、日本のHBV持続感染の患者さんに対して、HBV持続感染における機能的治癒を適応とする初めての治療選択肢となるす。同剤を投与することで、患者さんは生涯にわたる薬物治療を終了できる可能性がある。これは、HBV持続感染治療における重要な前進であり、GSKの肝疾患領域ポートフォリオにおいても重要なマイルストーンとなる。今後の他国における規制当局による審査の進展も期待している。

◆ポール・リレットGSK代表取締役社長のコメント
 HBV持続感染は肝硬変や肝がんへ進行するリスクがあり、依然として医療上のアンメット・ニーズが高い疾患である。今回のヒブサーゴの承認により、日本のHBV持続感染の患者さんに、26年振りに新たな作用機序をもつ治療選択肢をお届けできることを嬉しく思う。
 今後もアンメット・ニーズを満たす医薬品を通じて、患者さんとそのご家族のより良い未来に貢献していく。

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